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下落合の「麺匠いし井」が営業再開 常連客「また食べられてうれしい」の声

営業を再開した「麺匠いし井」のあやのさんと店主の荒川真さん(左から)

営業を再開した「麺匠いし井」のあやのさんと店主の荒川真さん(左から)

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 4月30日に閉店した高田馬場駅近くのラーメン店「麺匠(めんしょう)いし井」(新宿区下落合1)が10月2日、営業を再開した。

「麺匠いし井」の定番メニュー「焼きあご醤油(しょうゆ)らーめん」

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 元プロゴルファーの石井洸介さんが現役時代に全国のラーメンを食べ歩き、ラーメン店での修業を経て、2018(平成30)年9月に開店。焼きあご(トビウオ)をベースに煮込んだスープが特徴。「ジモアラーメンスタンプラリー&総選挙2019」では、初エントリーにもかかわらず2位にランクイン。人気店になっていたが、父親の看病のために今年4月末に閉店。惜しむ声が多かった。

 営業を再開したのは、現店主の荒川真さんと中学時代からの友人2人。友人が石井さんと知り合いで、閉店後の店が内装などをそのまま残した状態になっていることを知り「自分たちで麺匠いし井の営業を再開させよう」と意気投合。8月ごろから準備を進めてきた。

 荒川さんはオーストラリアで農業に従事していたが、1月に一時帰国したところ、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオーストラリアに戻れなくなってしまった。コロナ禍を国内で過ごしていたところ、友人から電話がかかってきて、麺匠いし井の再開に関わることになったという。荒川さんが中心になり店を切り盛りするが、友人2人や仲間たちも手伝っている。

 石井さんが作ったレシピを引き継ぐ。準備期間中に石井さんから直接手ほどきを受け、営業再開に向けて何度も練習を重ねてきた。荒川さんは「あごだしを取っている時に、少しでも気を緩めるとアクや苦みが出てしまう。慎重にコトコト煮込む必要があり、習得するのにとても苦労した。低温調理しているチャーシューも温度調整や寝かしつけが難しく何度も失敗して、ようやく習得できた」と話す。

 10月2日、3日はリニューアルオープンを記念し、ラーメン3種を500円で提供。多くの客が訪れ、ランチ営業でスープが売りきれる反響があった。ツイッター上では「今、拝見しました。早く知っていれば行けたかもしれない。残念、明日は厳しいかもです。」「開店(再会)激しくおめでとうございますーヽ(・∀・)ノお待ちしておましたー♪」(以上、原文ママ)など営業再開を喜ぶツイートが見られた。

 メニューは「焼きあご醤油(しょうゆ)らーめん」(830円)、「焼きあご塩らーめん」(850円)、「焼きあご背脂らーめん(半卵入り)」(950円)の3種類を中心に、味玉入り(100円増し)、のり3枚、味玉、チャーシューが追加になる「得製」(醤油・塩=250円増し、背脂=300円増し)も提供する。お茶漬けがセットになるセットメニューは、醤油と塩(1,000円)で提供する。大盛りは100円増し(ランチタイムは無料)、「学割らーめん」(780円)も用意する。今後、以前のようにおつまみメニューなども増やしていく予定という。

 荒川さんは「プレッシャーを非常に感じている中で、営業を再開し、以前の常連さんから『この味をまた食べることができ、うれしい』『以前と同じ味、うまさ』などと言っていただけたことが、とてもうれしかった。年配の方からも「ここのラーメン以外食べられないのでまた来る」と言っていただくことも。新しいお客さんにも当店のラーメンを味わっていただけるよう頑張っていきたい」と意気込む。

 営業時間はランチ=11時~15時、ディナー=17時~22時。日曜定休。

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