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早大近くのラーメン店「武道家」が15周年 「早稲田の街とお客さんと共に」

「武道家 早稲田本店」の店頭に立つ店主の滝坂滋晃さん

「武道家 早稲田本店」の店頭に立つ店主の滝坂滋晃さん

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 早稲田駅前の横浜家系ラーメン専門店「武道家 早稲田本店(以下、武道家)」(新宿区馬場下町、TEL 03-3205-3245)が5月21日、15周年を迎える。

「武道家早稲田本店」のチャーシューメン(並、味玉トッピング)

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 「武道家」は、2006(平成18)年に開店。初代店主の菊地輝さんが、ラーメン店「武蔵家」で修業していたことから、「武蔵家の道を行く」という意味を込めて「武道家」という店名を付けた。早稲田の雰囲気や早大生の熱量などに魅力を感じ、現在の場所に出店した。

 開店当初は認知度が低く、集客に苦戦。菊地さんは「とにかく目立つ店にならなければ」と意気込み、入店時の掛け声として親しまれている「せーい」が誕生した。オープンから3年ほどで、早大生をはじめ、多くの人に認知される人気店になった。菊地さんのラーメン職人としての振る舞いや立ち姿に魅了された熱心なファンが後を絶たなかった。

 菊地さんが独立し、中野区野方にラーメン店「輝道家(きどうや)」を2018(平成30)年に開いたことに伴い、現在の店主・滝坂滋晃(しげあき)さんが2代目店主になった。滝坂さんは「尊敬する菊地さんの後を継ぐのは大きな不安、看板の重みがあった。菊地さんのつくり上げてきた『武道家』を引き継ぎつつも、時代の変化に対応し、自分の個性も加えて武道家を進化させようと心掛けていた」と振り返る。

 滝坂さん自身が人に興味があり、店主就任から客と店員が気軽にコミュニケーションできるアットホームな店を目指した。学生とのつながりをさらに深めるために、早稲田大学の学生サークルやイベントとのコラボメニューにも取り組んだ。「学生と共に店を盛り上げていきたい」という思いで、現役早大生アルバイトも積極的に受け入れており、現在15人ほどがアルバイトをしている。

 1日300キロの豚骨のさまざまな部位を強火で煮込んだ、「濃厚で粘度を追求したライスと世界一合うスープ」(武道家)で知られる同店。ラーメンのベースとなる味は大切にしつつ、滝坂さんのテイストを加え、現在もスープの改良を続けているという。滝坂さんは「スープに完成形はない。変えたり、戻したりと、日々試行錯誤の連続だが、時代とともに変わりゆくあるお客さんの好みを踏まえながら、武道家のスープを進化させていきたい」と話す。

 昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大や早稲田大学の春学期の全ての授業がオンライン化したこともあり、武道家も大きな影響を受けた。外食をしないというライフスタイルも広まりつつある中で、どう集客するかに苦戦し、悩んだという。滝坂さんは「試行錯誤したが、『武道家』は『武道家』らしくするのが一番、どんと構えていることがベストだということに気付いた」と話す。

 「早稲田の街の素晴らしい文化である『ワセメシ』(早稲田大学周辺の飲食店の通称)は、飲食店だけでも、学生だけでも盛り上がらない。飲食店と学生が支え合うことで初めて盛り上がるのが『ワセメシ』」と滝坂さん。「横のつながりをさらに深めながら、早稲田の街と『ワセメシ』を発展させていければ」と意気込む。

 「お客さんの皆さんのおかげで15周年という節目を迎えることができた。これからもお客さんに愛されるような店づくりを心掛けながら、20周年、30周年とお客さんと共に年輪を刻んでいけたら」と話す。

 5月21日の15周年当日は、来店者を対象に外れなしのくじ引きを行う。「ラーメン(並)年内無料券」「武道家Tシャツ」「お好きなトッピング一品無料券」などの10種類の景品を用意する。

 営業時間は11時~20時(緊急事態宣言により時短営業中)。

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