学ぶ・知る

早大「角帽復活プロジェクト」のクラファンが200万円到達 「現役生の認知向上を」

角帽を着用し、校旗を扱う早稲田大学応援部員(写真提供=早稲田大学応援部)

角帽を着用し、校旗を扱う早稲田大学応援部員(写真提供=早稲田大学応援部)

  • 26

  •  

 早稲田大学(以下、早大)のアイコンの一つである角帽の復活を目指す「角帽復活プロジェクト(以下プロジェクト)」が行っているクラウドファンディングの支援額が11月27日、目標の200万円に到達した。

早大応援部の部室から発見された紙製の角帽 その1

[広告]

 角帽は創設者の大隈重信が「一目で早大生と分かるように」と考案。多くの早大生が着用していたが、1960年代ごろから学生の服装の好みに変化が出始め、学生服が少なくなるにつれ、角帽も徐々にその姿を消していった。角帽を取り扱う帽子店も激減し、残りわずかになった。

 早大応援部(以下、応援部)が取り組むプロジェクトは、角帽の新規需要の創出と提案、発信、永続的な生産体制の構築、大学と連携した販売体制の構築を目指している。必要な資金調達のために、11月18日にクラウドファンディングを始めた。2週間弱で目標金額の達成となった。

 支援者からは応援メッセージに加え、入学時に購入した店や在学中に着用した思い出などのエピソードが寄せられている。プロジェクト総責任者で応援部OBの笹山俊彦さんは「多くのメッセージを頂き、角帽は人生の思い出をよみがえらせる大切なものだということが分かった」と話す。「支援者には早大の卒業生ではない人も見られ、『早稲田といえば角帽』というイメージをお持ちの方が多いのだと思う」とも。

 11月18日には部室から紙製の角帽が発見された。1962(昭和37)年に初めて登場した早慶戦の応援グッズで、当初はつばのない式典用の角帽だったが、1973(昭和48)年につば付きになった。2002(平成14)年まで使われ、いったん姿を消し、2015(平成27)年、2016(平成28)年に再登場したが、その後は使われなかった。

 支援者から寄せられたアイデアも参考に、認知拡大と需要創出を目的とした「角帽の日」を制定したり、紙製の角帽を復活させて早慶戦などで配布したりするなどのプランを掲げ、300万円のネクストゴールを設定し、引き続き、支援を呼びかけている。

 笹山さんは「今回、目標に到達するまでで、現役生の認知を向上していかなければいけないという課題もはっきりしてきた。ネクストゴールはこれからの卒業生である現役生にアプローチするプランを計画した」と話す。学生責任者の入鹿山航也さんは「今回の取り組みで学生にも角帽の文化がやっと広まり始めたという実感もある。早稲田文化の一つとして身近なものとして感じてもらえれば」と話す。

 クラウドファンディングは来年1月12日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース