
新宿区内の障害者就労支援事業所の利用者らが世話をする養蜂の採蜜が6月18日、新宿区立障害者福祉センター(新宿区戸山1)の屋上で行われた。
新宿区障害者福祉事業所等ネットワーク「しんじゅQuality」が2019(平成31)年から始めた事業で、新宿産蜂蜜「新宿しQハニー」として販売する。各事業の利用者がミツバチの世話や採蜜、瓶詰め、ラベル貼りなどを分業する形で商品化し、障害者の就労機会の創出と地域の人たちとの交流を目指す。四谷区民センター(内藤町)やパークシティイセタンII(新宿5)でも養蜂を行う。
同センターでの採蜜はこの日で2回目。民生委員や人材サービス会社ネオキャリア(西新宿)の社員ら約30人が見学した。同事業の紹介を受け、巣箱の様子を確認する内見、遠心分離機での採蜜などを見守った。
全国的にミツバチが不足しており、蜂蜜の採取や繁殖のための種蜂が少ないことや花の開花状況などで、同センターでの採取量は昨年より少なくなっているという。
同ネットワーク会長の徳堂泰作さんは「この取り組みはただの都市型養蜂ではなく、障害のある方がやっているのが特色の一つ。障害のある方とそうではない方が一緒に作業しているが、見分けられないと思う。多くの方にこの取り組みを知ってもらい、障害のある方も仕事ができるということを知ってもらえる機会になったと思う」と話す。
今年採れた蜂蜜は8月ごろから、区立勤労者・仕事支援センターが運営するコミュニティーショップ「ふらっと新宿」(区内5店舗)、区立障害者福祉センター「喫茶フレンド」(戸山1)、区立漱石山房記念館(早稲田南町)などで販売する。