
広報のためのデザインワークショップ「まちの広作室 in わせだ」が8月28日、ベルサール高田馬場(新宿区大久保3)で開催された。主催はデザインソフトを提供するアドビ(品川区)。
商店街の事業者らに向けて、アドビのデザインツール「Adobe Express」を使ってチラシやポスター、SNS向け画像など広報制作物の作成をサポートするプロジェクト。2022年に始め、9回目の今回は早稲田大学周辺商店連合会と高田馬場戸塚料理飲食業組合と連携して開催した。
高田馬場・早稲田エリアでは外国人住民や留学生が多く、日本語以外での情報発信に課題があることから、「クリエーティブの力で多文化共生を実現するまちへ」をテーマに行った。早稲田・高田馬場エリアの商店主や、商店街に関わる早大の学生ら、24人が参加した。
初めにダイバーシティ研究所代表理事の田村太郎さんが講演し、多言語化の効果や多文化共生の商店街の事例を紹介した。田村さんは「技術で言語の壁は低くなっているので、それを使ってコミュニケーションを取ろうとするのが大事」と話した。
ワークショップはイラストレーター・キャラクターデザイナーの北沢直樹さんが講師を務めた。前半では見本に沿って「Adobe Express」の使い方を学び、翻訳機能を使って多言語で発信する方法を試した。後半では参加者がそれぞれ、テンプレートを用いてSNS用画像やチラシを作成し、北沢さんから講評を受けた。
高田馬場戸塚料理飲食業組合広報部長の北中知己さんは「組合の中で多文化共生を意識している飲食店は少ないと思う。今日のイベントが多文化共生に対するアンテナを張るきっかけになれば」と話す。