
今年で20期となる早稲田大学公認の男子チアサークル「SHOCKERS」が9月10日、大隈記念講堂で単独公演「SHOCKERS STAGE 2025」を行った。
関係者の集合写真=20期目の早大男子チア「SHOCKERS」が単独公演
「世界的にも珍しく男子のみで構成されたチアリーディングチーム」という「SHOCKERS」は、2004(平成16)年4月、入学したばかりの1年生が「男子だけのチアをやったら面白いのでは?」と思い付いたことを発端に立ち上がった。5年間の中止を経て2002(平成14)年に再開された学園祭「早稲田祭」や、他のパフォーマンスサークルと共に、これまで早大の学生文化の一端を担ってきた。
「USA Finals Collegiate Coed部門」での優勝(10期)を始め、米国で開催される大会での優勝や出場などの実績を持つほか、「ミュージックステーション」「NHK紅白歌合戦」など、テレビの出演経験もある。朝井リョウさんの小説「チア男子!」のモチーフで、映画化された「映画 チア男子!」にも出演。直近ではOBが結成したスーツ姿でチアパフォーマンスをする「Cheer Re-Man's(チアリーマンズ)」も注目を集めている。
「ぼくらだけのチア」をスローガンに掲げた20期。代表のララクラッシュこと徳井恒太さんは「今年は節目の代で、さらに知名度を上げ、付加価値を高めることを目標にしてきた。新たな分野を開拓し、協賛していただくためのアプローチにも力を入れてきた」と振り返る。「ランファンQUEST」「キカクノタネ」などのテレビ出演や東京ヤクルトスワローズの試合でのパフォーマンスなど、学外での活動で認知向上に取り組んだ。
今回の単独公演のスローガンは「ORISIN×RISING」で、アメコミがモチーフ。当日は早大の大隈記念講堂(定員1121席)が満席になる盛況ぶりの中、12の演技構成を披露。早稲田大学放送研究会が制作したテーマに沿った映像が各構成の前に流され、寸劇やメンバーの個性が際立つ内容に会場から拍手が送られたり、笑い声も聞かれたりした。
「早稲田大学 Dance Team Brilliant Pinks」「早稲田大学バレエサークル Ciel」とのコラボパフォーマンスのほか、「早稲田大学書道パフォーマンスサークル 漣(さざなみ)」と制作した作品もエントランスに展示。歴代で定番となっている構成「パディハ」に続き、20期を記念して新しい定番の構成として「ヘイポー」も披露し、ダイナミックな演技に観客からどよめきも起こった。
創設期の頃から「SHOCKERS」のファンだという女性は「大隈記念講堂でのパフォーマンスは、やっぱり良かった。技もよくできていたし、まとまりも良かった。どんどんレベルアップしている感じがして、これからの成長も楽しみ」と話した。
終演に際し、徳井さんは「先輩方の伝統を紡ぎながら、僕たちなりに進化を求め、走り続けてきた。昨年は、早大のパフォーマンスサークルと一定の距離を置いて活動してきたが、今回のコラボを通じて、改めて素晴らしい文化だと思った。11月の早稲田祭、12月の引退公演に向けて、さらに飛躍していきたい。私たちの成長を温かく見守ってもらえれば」と話した。
当日の様子はユーチューブチャンネルで視聴できる。