早稲田大学周辺商店連合会(以下W商連)と早稲田大学の懇親会が12月11日、早大の「GCC Common Room」で開催された。
表彰された早大生とW商連のメンバー=早大と周辺の商店街組織「W商連」が懇親会
W商連は、早大の早稲田キャンパス周辺にある早稲田商店会、大隈通り商店会、早稲田大学南門通り商店会、早大正門体育館通り商店会、ワセダグランド商店会、早稲田駅前商店会、早稲田通り商栄会、早稲田古書店連合会から成る組織。1982(昭和57)年、早稲田大学創立100周年を期に設立され、現在は300近い店舗が加入している。
早大周辺の飲食店は「ワセメシ」と呼称され、早大生から親しまれている。地域イベント「早稲田地球感謝祭」が早稲田キャンパス内で開催されたり、早大主催の「Museum Week」などで近隣飲食店を巡るワセメシスタンプラリーが開催されたり、長年にわたり協力関係が続いている。大隈通り商店会の安井浩和会長は「早大との懇親会は、20年以上続いていると聞いている」と話す。
今回の懇親会は、今年9月にオープンした「GCC Common Room」で説明会が行われ、その後「高田牧舎」(以上、新宿区戸塚町1)に移動して、交流を深めた。説明会では、「社会との接点」という設計思想の「GCC Common Room」の機能、150周年を迎える2032年以降の早大の姿を見据えた「150周年記念事業」、学生の発案で早大周辺の古書店をVR撮影した「WASEDA BOOKSTORES VR WORLD -早稲田古書店の風景-」などの取り組みが紹介された。
「高田牧舎」への移動後は、W商連が地域活動に取り組んできた「まっちワークグループ早稲田」「早稲田祭運営スタッフ」の学生たちを表彰し、各担当課の早大職員が近況を報告した。W商連から14人、早大から18人、表彰された早大生7人が参加し、活発な情報交換を行った。
早稲田大学の三浦暁総務部長は「早稲田の街は、長年にわたり大学周辺の商店会と早稲田大学が交流を重ねる中で成長し、日本を代表する学生街へと発展してきた。早稲田大学は、創立150周年を迎える2032年のその先を見据え、2050年には『世界人類に貢献する大学』への進化を目指して改革を進めている。商店会とも価値観を共有し、協力関係をさらに深めていきたいと考えている」と話した。
今年60周年を迎えた「三品食堂」店主でW商連の北上昌夫会長は「早稲田の街は、大学、学生、商店会が一体となって作り上げていると思っている。大学と意見交換できる場が年に2回あることは非常に有意義で、われわれ商店会にとってもうれしいこと。このような関係は全国を見てもないと思う。お互いに協力し合いながら、この関係を大切にしていきたい」と話す。