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社会構想大学院大学が新学科 社会の理想像を構想・実装する人材を育成

「社会構想研究科」新設について記者会見を行った社会構想大学院大学学長兼社会構想研究科長(就任予定)の吉國浩二さん

「社会構想研究科」新設について記者会見を行った社会構想大学院大学学長兼社会構想研究科長(就任予定)の吉國浩二さん

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 社会構想大学院大学(新宿区高田馬場1)が2024年4月から、同校3研究科目となる「社会構想研究科」を新設する。

川山竜二学監兼実務教育研究科長=社会構想大学院大学が新学科

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 同校は、社会人の学び直しに特化した専門職大学院として、2017(平成29)年に先端教育機構が設立。現在は、コミュニケーション・広報人材育成を目的とした「コミュニケーションデザイン研究科」と教育・人材育成を担う実務家養成を目的とした「実務教育研究科」を構える。

 学長兼社会構想研究科長(就任予定)の吉國浩二さんは新学科設立について、「不確実な時代では、将来を見据えて社会や組織のグランドデザイン(全体像)を描き、理想の社会に近づけていける努力をする人材を輩出することが緊急の課題になっている」と話す。

 新学科の社会構想研究科では、「社会構想のプロフェッショナルの育成」を目的に、グランドデザインを描くことのできる政治家や経営者、事業の中で社会課題の解決に挑む社会起業家やソーシャルイノベーターといった人材の育成を目指す。民間だけでなく、自治体職員など幅広い人材を対象にする。2年間の課程の修了者には専門職学位「社会構想修士」を授与する。

 「実践的なアクティブラーニング」「社会学の理論と方法論の学習」「社会構想の具体化」を柱とした学びを提供するという。自治体や企業と協力し、提供された具体的な社会課題にグループワークで取り組む「社会構想探究科目」を設けるなど、同大の富井久義准教授は「社会学を中心とする社会科学の理論と方法論を学び、その中でプラスして社会課題の解決能力、長期的な社会善を追求する思考を身に付けていく学科」と話す。

 吉國さんは「社会を構想するのはたやすいことではないが、私たちの大学院では元々『社会構想』というものの重要性を認識しながら、今までさまざまな研究活動を続けてきた。そのノウハウもきちんと生かして、この大学院しかできないという教育を行い、新しい人材を育てていければ」と話す。

 1期生の入学者選抜は来年3月までに全6日程で行う。定員は25人。

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