「ウイスキーフェスティバル2024 in 東京」が12月7日・8日にベルサール高田馬場(新宿区大久保3)で行われ、両日合わせて6000人を動員した。
火の神蒸留所の松嵜聖彦さん(左)=高田馬場で「ウイスキーフェス」
世界のウイスキー、スピリッツなどの洋酒をバーテンダー、酒販店関係者、一般の愛好家へ向けて試飲・販売するイベント。主催はウイスキー文化研究所(渋谷区)。
国内外の蒸留所やインポーターなどが出展するブースでの試飲や販売、延べ8回のセミナー、ウイスキー文化研究所代表の土屋守さんのサイン会などが行われた。
112ブースのうち50ブース程度が日本の蒸留所で、例年より大きく増えた。初出展の火の神蒸留所は、「さつま白波」や「神の河」などの焼酎で知られる薩摩酒造が2022年に立ち上げた蒸留所。焼酎造りのノウハウ、「津貫」などのウイスキーを製造するグループ会社、本坊酒造が持つノウハウを生かすという。敷地内にモルトウイスキーの蒸留器2基、グレーンの連続式蒸留器、樽工房、貯蔵庫を備える。チーフディスティリングマネージャーの松嵜聖彦さんは「15年間、焼酎製造に関わってきた。培った技術を生かしながら、一から始めるウイスキー造りにワクワクしている。2年後にリリースを予定しているシングルモルト『火の神』を楽しみにしてほしい」と話す。
土屋さんはサイン会の前に「日本のウイスキーは世界的に注目されるほどに成長しているが、急成長のため法的な基準が曖昧で、品質や伝統が損なわれるリスクが高まっている」と言及。確かな基準の下でブランドと品質を守り続けるための法的定義の確立を目的として立ち上げた日本ウイスキー文化振興協会が行う、ジャパニーズウイスキー法制化推進プロジェクトのクラウドファンディングへの協力を呼びかけた。