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早大前の喫茶店「ぷらんたん」で早大生が作品展示 「早稲田の景色」テーマに

早大前の喫茶店「ぷらんたん」の1階で展示されているYutaroさんの作品「Labyrinth」

早大前の喫茶店「ぷらんたん」の1階で展示されているYutaroさんの作品「Labyrinth」

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 早大南門通りにある喫茶店「ぷらんたん」(新宿区戸塚町1)で現在、現役早大生でイラストレーターのYutaroさんの作品が展示されている。

早大前の喫茶店「ぷらんたん」が昨年12月に新しく設置した袖看板

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 Yutaroさんは高校生からイラストを描き始めた文化構想学部の2年生。iPadでカジュアルファッションの女の子を中心に描き、「デフォルメとリアルのちょうど良い部分」を探求しているという。イラストレーターのオンライショップ「Elot」でのウエア販売や吉祥寺の飲食店でのグループ展示などの実績がある。

 一昨年、早大に入学したが、新型コロナの影響で、ほとんどの授業がオンラインになった。1人暮らしをしていたYutaroさんは「独りで考え込む時間が増え、人とのコミュニケーションが取れない中で不安になる時間が多かった。一方で自分と向き合う時間が増えたことで、その時にしか作れない自分の内面が色濃く出た創作ができた」と振り返る。

 宮崎薫さんらが担当する「複合文化論系演習(アートコミュニケーション)」を本年度の秋学期に受講した際、展示を企画する課題が出された。オンライン授業が多かったことで、当初は大学や周辺に対する印象が湧いてこなかったが、大学周辺のことを知るきっかけになった。

 「ぷらんたん」は1950(昭和25)年オープンの老舗で、多くの卒業生にとっても思い出の場所。授業をきっかけに店を知ったYutaroさんは「長い歴史があり、人が集まり愛されている店がすてきだと思い、そのような場で作品を展示したいと思った」と話す。マスターの前田広喜さんに直接展示の依頼をし、快諾を得た。

 今回の展示のために「早稲田の景色」というテーマで描いた「Labyrinth」と題した女の子のイラストは「ぷらんたん」で感じた雰囲気を取り入れ、店で使われているコーヒーカップを持つ姿を描いた。Yutaroさんは「色を待たずふわふわと漂う今の等身大の学生を描いた」と話す。以前に制作した男の子のイラスト「スカーフ」も併せて展示する。

 Yutaroさんは「1人での作品展示は初めてのこと。大学も近くなので友達にも来てもらいやすくうれしい。自分の周りの人の生活の中に自分の作品があるという経験をすることができた。今後も自分の好きな興味のある方向を追求し、深みのある作品を作っていければ」と意気込む。

 営業時間は12時~18時。日曜、祝日定休。展示は2月28日までの予定。

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