早稲田大学公認の特撮サークル「怪獣同盟」が6月9日、40周年を迎える。
「怪獣同盟」はヒーローや怪人、怪獣などのスーツの製作、ヒーローショーの公演、映像作品や会誌「怪獣時代」の制作などの活動を行う学生サークル。これまで作ったオリジナルキャラクターの数は「ヒーロー」「怪人・悪役」「怪獣」など合わせて40体を超える。
卒業生には、「怪獣同盟」設立メンバーで仮面ライダー響鬼、仮面ライダークウガなどのチーフプロデューサーの高寺成紀(高ははしごだか)さん、暴太郎戦隊ドンブラザーズ、仮面ライダージオウなどの監督の田崎竜太(崎はたつざき)さん、仮面ライダーフォーゼ、魔進戦隊キラメイジャーなどのチーフプロデューサーの塚田英明さんなど、特撮業界で活躍する人もいる。
設立から2000年代前半までは主に怪獣の着ぐるみやフィギュア、怪獣同士が戦う映像の制作などを中心に活動してきた。2006年(平成18)年には、早大創設者の大隈重信をモチーフに初となるヒーロー「早稲田戦士クマイザー」が誕生。早稲田大学創立125周年に向けた記念作品の制作や2002(平成14)年に復活した学園祭「早稲田祭」のステージへの意識などが誕生のきっかけとなった。
以降は、正義の「早稲田戦士」と悪の組織によるヒーローショーのスタイルを確立してきた。悪の組織は変遷を経て、「タカダノバーバリアン」となり、毎年、「早稲田戦士」「タカダノバーバリアン」の新しいキャラクターが登場している。世界観を広げすぎて物語などが破綻しないように、高田馬場・早稲田のローカルヒーローとして展開させている。
幼稚園や福祉施設でもヒーローショーを行い、地域と交流しているところも特徴。5月27日には福祉施設「シャロームみなみ風」(新宿区弁天町)が開催した「アミーゴフェスティバル」でヒーローショーを行った。
「シャロームみなみ風」の長谷川さつきさんは「多くの人にこの施設を知ってもらい、入所している障がい者に地域の人と関わってもらうことを目的にしたイベント。怪獣同盟のショーは、施設の利用者からも、地域の子どもからもとても人気があり、いつも盛り上がっている」と話す。
「怪獣同盟」幹事長の高田隼秀(高ははしごだか)さんは「特撮番組がどんどん新しい技術などに挑戦しているので、我々もそれに負けないように特撮愛を持ちながら、挑戦していきたい。40周年で区切るのではなく、これから先ももっと続けていきたい」と意気込む。
今後は40周年記念企画の展開を予定する。
(6月9日追記)40周年記念作品「全早稲田戦士VS怪人同盟」を発表した。7月中旬、公開予定。