ジェイコム東京の番組「ジモトに乾杯!居酒屋秀ちゃん」が10月の放送で、新宿区内の西早稲田にスポットを当てる。
同番組は、街を愛する地元の人々が集う居酒屋を舞台に、大将に扮(ふん)するMCの中山秀征さんとアシスタントの西村まどかさんが、ゲストの魅力や、その街への愛を引き出していく地域密着トーク番組。毎回、2つの異なる地域から各1組のゲストを迎える。今回は、新宿区と台東区にスポットを当て、新宿区からは富田染工芸(西早稲田3)社長の富田篤さんと西早稲田地域交流館(西早稲田1)館長の高橋勝さんが出演する。
富田染工芸は1914(大正3)年、現在の場所で創業、江戸小紋、江戸更沙を染めてきた。富田篤さんは五代目に当たる。染めの体験などを通して地域の子どもたちに着物文化や染めの技術を伝えるイベント、反物の染めの技術をクラッチバッグやカードケースなどの革製品に応用するなど技術を生かす試みも積極的に行ってきた。2019年にはパリ店を出店。東京2020オリンピック・パラリンピックでは公式オリジナル商品「ジャパンプレミアム」風呂敷クロスを制作した。
西早稲田地域交流館は、60歳以上の高齢者を対象に自主活動で健康増進や交流を図ってもらおうと新宿区が設置する施設。高橋さんは、番組収録に同施設を利用する高齢者が描いた絵画作品を持参して同施設を利用する高齢者の活動などを紹介する。
富田さんと高橋さんは地域活動の旗振り役として活動を共にする仲。日頃から地域での交流を深めることで地域力が高まり災害などの緊急時にも備えることができるのだという。
富田さんは「西早稲田から、新宿の文化や技術『新宿力』を世界中に発信していきたい。一方で、それぞれの地域があっての新宿。番組出演に当たり、積極的に地域の人の交流を生み地域力を支えている高橋さんを知ってもらいたいと誘った」と話す。
日頃の活動について、高橋さんは「森もコケやツタなどの下草があるから木々が育つ。街も同じだという思いがある」と話す。
番組収録を終えた中山さんは「新宿は巨大な繁華街というイメージが強いが、西早稲田は、古き良き文化もしっかりと残る街。富田さんの話から江戸小紋の染めの技術を財布やキーケースなどに形を変えて残す現代的な取り組みがあることを知った」と話す。
西村さんは「首に巻いてもらったスカーフの手触りがとても良く、品質が良いということが伝わってきた。ネクタイの裏地の模様を見て江戸の粋の文化とはこういうことかと感じた。すてきなので裏地も見せたくなる」と笑顔を見せた。
放送日は、前編=10月2日~8日、後編=同9日~15日。