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諏訪通りトンネルが開通 事業認可から30年、JR・西武の線路を立体交差

諏訪通りトンネルの交通開放時の様子 その1

諏訪通りトンネルの交通開放時の様子 その1

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 東京都は11月18日15時、JR・西武鉄道の線路と大久保スポーツプラザ入口交差点を立体交差する諏訪通りの本線トンネル「諏訪通りトンネル」を含む約450メートルの区間を交通開放した。所管は東京都第三建設事務所工事第一課。

交通開放時の様子 その1=事業認可から30年、諏訪通りトンネルが開通

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 同トンネルの開通に合わせて11日には小滝橋交差点を改良し、諏訪通りから早稲田通り・中野方面へ直進が可能になった。諏訪通りが周辺の大久保通りや早稲田通りなどと合わせて、東西の交通の新たな選択肢となり、交通の円滑化による利便性向上を見込む。

 諏訪通りの旧鉄道交差部は幅員6メートル、高さ3.1メートルだったが、新たに幅員9メートル、高さ4.7メートルを確保。はしご車などの大型緊急車両の通行が可能になった。諏訪通り周辺には新宿消防署や新宿消防署戸塚出張所があるほか、戸山公園や早稲田大学などは広域避難場所に指定されており、東西の連携が高まることで防災性、安全性向上が期待される。

 小滝橋交差点と馬場下町交差点を結ぶ諏訪通りは、東京都市計画道路補助線街路第74号線の一部として、一帯が整備されてきた。1946(昭和21)年に都市計画が決定し、鉄道交差部を含む新宿区高田馬場4丁目から大久保3丁目までの650メートルの区間の整備は、1993(平成5)年に事業認可。その後、用地取得などを行い、工事は2003(平成15)年2月に開始した。

 工事は、旧鉄道交差部を残しつつ、南側に新たに本線部分と小滝橋方面の側道部分を新設。2009(平成21)年からは小滝橋方面の側道を一時的に相互通行にして、旧鉄道交差部を早稲田方面の側道として整備した。その後、付近の掘割構造を整備し、2021年3月にトンネル両側の側道部分は開通していた。

 鉄道交差部に多く採用されるHEP&JES工法を採用。鉄道運行に影響ある工事は、終電後に行った。本線トンネル開通まで事業認可から約30年、工事開始からは約20年、総事業費は約190億円。交通開放の前には、記念式典を行った。

 2024年度まで、同区間では側道の街路築造工事や電線類の地中化などを行う予定。

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