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早大で活動弁士と楽団による無声映画上映会開催へ 日米ツアーの最終公演

活動弁士の片岡一郎さん(左)と柳井イニシアティブディレクターのマイケル・エメリックさん(右)

活動弁士の片岡一郎さん(左)と柳井イニシアティブディレクターのマイケル・エメリックさん(右)

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 活動弁士と生演奏による無声映画上映会「The Art of the Benshi 2024 World Tour 早稲田大学公演」が4月26日、早大大隈記念講堂(新宿区戸塚町1)で開催される。主催は早大とUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)との共同連携事業「柳井イニシアティブ」。

会場の大隈記念講堂=早大大隈講堂で活動弁士と楽団による無声映画上映会

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 弁士の片岡一郎さん、大森くみこさん、山城秀之さんと楽団がニューヨークを皮切りに、ワシントンD.C.、シカゴ、ロサンゼルス、東京の日米5都市で16公演を行うツアーで、大隈記念講堂で最終公演を迎える。2019年3月にロサンゼルスで同様のイベントを行い、好評だったことから日米でのツアー開催に至ったという。

 UCLAと早大の教授で柳井イニシアティブディレクターのマイケル・エメリックさんは「もっと多くの人に活動弁士の存在を知ってもらうために、今回のツアーを組んだ」と話す。片岡さんは「これだけの規模で、日本の活動弁士の文化をアメリカで紹介するというのは、これまで全くなかったことで非常に意義がある」と話す。

 大隈記念講堂で上映するのは6作品。1916(大正5)年版の「生さぬ仲」は今回のツアーを機にデジタル化し欠落部を日英字幕で補い、活動弁士3人による声色掛け合いで上映する。日本初上映となる「刀の誓い」は日系アメリカ人が関わった最古の映画で2016(平成28)年に再発見された作品。「Sweetie」はUCLA Film and Television Archives所蔵の1923(大正12)年の作品。小津安二郎監督の「突貫小僧」は2023年に発見された従来よりも7分長い最長版を上映する。「血煙高田馬場」はおもちゃ映画ミュージアムと早大演劇博物館に所蔵するフィルムを組み合わせた12分の最長版で、日本初公開。「豪傑地雷也」は歌舞伎の伝統を踏まえた演技など1910年代の無声映画の特徴を示す貴重な現存例といい、声色掛け合いで上映する。各作品の上映前には前説を行うほか、上映には英語字幕が入る。

 今回のツアーに合わせて、活動弁士や無声映画をさまざまな方面から捉えたエッセーや資料を収めた英語のカタログ「The World of the Benshi」(5,500円)を制作し、当日会場でも販売する。

 エメリックさんは「これまで柳井イニシアティブは、主にロサンゼルスでさまざまな企画を行ってきたが、日本でもなかなか見られないスケールで活動弁士のイベントを行うのであれば、アメリカの人たちだけ見てもらうのではなく、最後に日本に持って帰りたいという思いがあった。日本の人たち、まだ活動弁士のパフォーマンスを体験したことない人たちに見てもらいたい」と話す。

 開催時間は18時~21時。入場無料。ウェブサイトで事前申し込みが必要。

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