早大の公認サークル「早稲田大学地域猫の会(以下、わせねこ)」が4月7日、早大・早稲田キャンパスに住んでいた地域猫の「寧々(ねね)」が4月6日に死んだことを発表した。
「わせねこ」は1999(平成11)年設立。早稲田キャンパスに住む地域猫の食事管理や去勢手術の実施、健康管理など、人と猫が共生できるよう「地域猫活動」に取り組んでいる。
同団体によると、創設時約20匹いたといわれる早稲田キャンパスの地域猫は近年、白毛と黒毛の「寧々」、白毛と茶色の毛の「茶々(ちゃちゃ)」の2匹になり、早大生や教職員、地域の人たちからかわいがられていたという。「わせねこ」は会員の会費に加え、早大の学園祭「早稲田祭」でのグッズ販売でえさ代や病院費用を工面してきた。
「11年前に突然現れた」と伝えられている寧々は、昨年から体調を崩し、肝臓の数値が悪化。動物病院で診察を受けたり、治療をしたりしていた。肺炎のような症状も見られると伝えられていた中、今年1月に心臓病にかかっていることが分かり、同団体では屋外での生活が困難と判断。以降、同団体サポーターの自宅で静養していた。
同団体副幹事長の濱本美和さんは「サポーターの方から定期的に寧々の様子が送られてきて、自宅で飼っている猫のように、まったりしているような生活を送っていた。寧々が静養を始めてから、茶々のお世話をしている方が『寧々の様子』どうですかと尋ねられることもあったと聞いている」と話す。
「静養後、体調が良くなったり、悪くなったりしていたが、最後は穏やかに過ごしているうちに死んでしまった」とも。同団体のSNSで寧々の死を発表すると、悲しむ声や感謝を伝える声が寄せられた。
濱本さんは「寧々は死んでしまったが、茶々が元気なので、引き続き世話を続けていきたい。早大生、卒業生、教職員、地域の方にも見守っていただき、かわいがってもらえたら」と話す。