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水稲荷神社で富士塚を登拝できる「高田富士祭」 「地元の工夫、感じる」

「高田富士」の山頂でかねをたたく小学生。「初めて経験した」という。

「高田富士」の山頂でかねをたたく小学生。「初めて経験した」という。

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 水稲荷神社(新宿区西早稲田3)で「高田(たかた)富士祭」(高ははしごだか)が7月14日、15日、行われた。

にぎわう様子 その1=水稲荷神社で富士塚を登拝できる「高田富士祭」

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 水稲荷神社は941年の創建で、「水と緑の鎮守、日本稲荷古社の随一」といわれる神社。「高田富士祭」は毎年、海の日やその前日の日曜、月曜などの2日間、開催され、普段は登ることができない富士塚「高田富士」を登拝(登って参拝)できる。

 富士山頂の岩や土で作られたという「高田富士」の高さは、約10メートル。「江戸の人造富士中、最大最古のもの」(水稲荷神社)と伝えられている。山頂にはかねがあり、祈りながらたたくと「今年一年の幸せと安全がかなう」とされる。登拝した多くの人が「カーン、カーン、カン、カン、カン、カン、カーン」とかねの音を鳴り響かせた。

 両日とも曇り一時雨の予報だったが雨は降らず、小中学生や若者、親子連れなどが参道を埋め尽くした。参道には近隣飲食店など25以上の屋台が軒を並べ、来場者は食事や射的、おもちゃ、ゲームなどを楽しんだ。

 初めて参加したという小学生は「人が多くて楽しい。料理もおいしいし、射的やコリントゲームでおもちゃもたくさんもらえた。大満足」と話した。小学生の父親は「こういうお祭りに外国人の方の屋台が出ているのは珍しく、カルチャー的に面白いと思った。地元の方が工夫し、うまくやっているのだと感じる。来て良かった」と話した。

 祭りの存続のために幅広く呼びかけるちょうちん奉納では、昨年を上回る128のちょうちんが参道につり下げられた。神楽殿では、ソプラノ歌手の福島由記さんやマジシャンDAIさんのパフォーマンス、神楽殿前の広場では日本空手松涛連盟総本部道場、和太鼓会「和光太鼓」による演奏や盆踊りなどを行った。

 水稲荷神社責任総代の大井一良さんは「友達を誘ってくれているからなのか、子どもが多く、昔の縁日のような雰囲気がうれしい。マンションが増えて周辺の住環境が変わったり、町会の人の高齢化が進んだりして、祭りの担い手不足が課題になっており、今年も新しい店に出店してもらった。今後も新しいことに取り組み、5年先、10年先も祭りを続けていけるようにしたい」と話す。

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