演劇企画集団「流山児★事務所」がSpace早稲田(新宿区早稲田町)で3月12日から、「新版 夢の肉弾三勇士」の公演を行っている。
「新版 夢の肉弾三勇士」1=流山児★事務所 「Space早稲田」で群像音楽劇
同事務所の代表理事を務める流山児祥さんは、青山学院大学演劇研究部に入部後、故唐十郎さん主宰の劇団状況劇場、鈴木忠志さん主宰の劇団早稲田小劇場に研究生として所属。1970(昭和45)年に劇団「演劇団」を設立した。1984(昭和59)年7月に、小劇場演劇の横断的結合を目指して同事務所を立ち上げ、演出家、俳優、プロデューサーなどの役割を担う。
事務所には、中高年劇団シアターRAKUを合わせると20~80代の劇団員約50人が所属。主催公演は、主に同事務所の稽古場兼劇場Space早稲田で、劇団員と共に作り上げる。
同作品は、流山児さんが20代前半で書き上げ、1971(昭和46)年に早稲田小劇場などで上演した「反戦音楽劇」の新版として、劇団あおきりみかんを主宰する鹿目由紀さんの脚本と、流山児さんの演出で現代のドラマとして再生する。
流山児さんは「70 年代アングラ小劇場の生き残りとして、劇団員も含めて次の世代に何を残していくかを考えた。その第1弾として、自分自身の原点を振り返る意味でも、初期の代表作と言える本作の上演を決めた。父親の上海事変の体験もディテールとして織り込んでいる」と話す。
物語は、2026年「中東」から起こった第3次世界大戦下で、核兵器が使用された2036年の「ニッポン」を舞台にしたタイムリープ劇。関東大震災時の流言飛語による朝鮮人虐殺、第2次大戦中のナチスドイツによるユダヤ人虐殺(水晶の夜)、上海事変の「爆弾三勇士伝説」の3つの出来事と歌劇団をコラージュする。
流山児さんは「今の時代をリアルに描いている。ただ深刻に描くのではなく、歌って踊って映像も入ってテンポも速く楽しめる作品になっている。全公演満席になっても1000人くらいのお客さまにしか見てもらえないが、そういう芝居を小劇場でやることに価値はあると思う。見た人たちの記憶に残れば」と思いを込める。
料金は、一般=4,500円、割引回、はじめて割引=4,000円、25歳以下、学生、養成所生=3,000円(要身分証明書)、高校生以下=1,000円など。今月23日まで。