早稲田大学公認サークル「怪獣同盟」が11月6日、7日に開催された「早稲田祭2021」で、新キャラクター3体のお披露目を行った。
怪獣同盟は1983(昭和58)年に設立。インカレサークルで、会員は50人超。特撮作品を見るだけではなく、自主映画の撮影、会誌やスーツの製作、ヒーローショーの公演などの活動を行う。これまで製作してきたオリジナルキャラクターの数は「ヒーロー」「怪人・悪役」「怪獣」など合わせて40体を超える。老朽化などの理由で、毎年キャラクターを入れ替えている。
今回新たにお披露目したのはヒーローの「早稲田戦士ソウダクター(以下ソウダクター)」、悪役・怪人の「祟憑(すうひょう)機甲ライベール(以下ライベール)」「魂魄(こんぱく)の妖蛇ヘビーナ(以下ヘビーナ)」。
「ソウダクター」は、早稲田大学の第一応援歌「紺碧の空」がモチーフ。今年の早稲田祭で引退となる「流星戦士ワセダブリュー」の後継として製作した。デザインと胴体を担当した細川真央さんは「王道かつ異端なデザインにし、自分の好きな軍服のイメージも入れた。メットに『早』の文字を入れ、早稲田を背負って立つヒーローを目指した。太陽光の下できれいに輝くメタリックの赤が好み」と話す。
「ヘビーナ」「ライベール」は、早稲田で活動する地域密着型の悪の組織「タカダノバーバリアン」の怪人。「早稲田祭2020」を機にヒーローショーを引退した「病みの忌婦人傀儡子(くぐつこ)ちゃん」「電磁危械アーグネット」の後継として製作した。
ヘビーナを製作した同会幹事長・市川大輔さんは「生物をモチーフにしつつ女の子らしさも出そうと考え、蛇とエジプトの王を合わせたキャラにデザインした。武器には、アクションに幅を盛らせられるよう長物のやりを製作した」と話す。
ライベールを製作した近藤優輝さんは「スーツアクターの経験もあったことから、動きやすいスーツにしたかった。ヘビーナがスピリチュアルな印象だったので、メカっぽくカチッとしたキャラクターにした。アーグネットとは差別化したかったので、ヘビーナの保護者的なキャラづくりを意識した」とこだわりを話す。
3体のスーツは全て手作り。ヘビーナとライベールは1月ごろに製作が始まり、市川さんと近藤さんがそれぞれ1人で作業した。ソウダクターは夏休みに入ってから製作を開始。細川さんと高田隼秀さん(腕、すね、武器)、今井裕大さん(ヘルメット)の3人で製作した。
市川さんは「特撮ヒーローや怪人に情熱を持ったメンバーたちがスーツの製作や映像の撮影、ヒーローショーの公演をしている。今回発表した3体のさらなる活躍を映像作品やヒーローショーで展開していけるよう、張り切って活動していきたい。早稲田の街やユーチューブなどで見掛けることがあれば、応援してもらえれば」と呼び掛ける。