高田馬場・さかえ通りの裏路地にあるラーメン専門店「麺匠(めんしょう)いし井」(新宿区下落合1)が7月16日、閉店する。
「麺匠いし井」の「味玉入り焼きあご醤油(しょうゆ)ラーメン」(930円)
初代店主の石井洸介さんがプロゴルファー時代のラーメン食べ歩きや東池袋にある「志奈そば田なか」で3年間修業した経験を生かし、2018(平成30)年10月にオープン。「焼きあご(トビウオ)をベースにじっくり煮込み、うまみをふんだんに引き出し、深みがあり風味豊かな焼きあごが香るラーメン」(同店)が特徴。
開店当初は「焼きあごしょうゆ」と「濃厚焼きあごしょうゆ」の2種類のスープをベースにしたラーメンを提供。2019年(平成31)年1月にはつけ麺を定番メニューに追加(現在は未提供)、4月には「焼きあご塩らーめん」を始めるなど、商品開発にも力を入れてきた。
高田馬場・早稲田エリアのラーメン専門店18店舗がエントリーした「ジモアラーメンスタンプラリー&総選挙2019」では、初エントリーにもかかわらず2位にランクイン。その影響もあり、初来店の客も増え人気店になっていたが、父親の看病と家業を手伝うために2020年4月に閉店した。
閉店を惜しむ声が多かった中、石井さんと友人が知り合いだった現店主の荒川真さんを中心に、中学時代からの友人2人や仲間たちで協力して同年10月に営業を再開。準備期間中には石井さんから直接指導を受けながら練習を重ねた。
「ジモアラーメンスタンプラリー&総選挙2020」では1位に、「高田馬場・早稲田ラーメンラリー2021&ラーメン総選挙」では「人気投票部門」で3位にランクインするなど、安定した人気ぶりを見せていた。
閉店は店舗の入るビルの取り壊しによるもの。現時点で移転先は決まっていない。
荒川さんは「石井さんの2代目として、プレッシャーを受けつつ、お客さんに味が変わったと思われないか心配しながら営業を開始した。至らない点はあったと思うが、通ってくれた常連さんが多く、感謝の気持ちでいっぱい。またどこかでやりたいとは思っているので、その時を楽しみにしておいてもらえれば」と話す。
営業時間はランチ=11時~15時、ディナー=17時~22時。土曜はランチのみ。日曜定休。