買う

早大近くのCDショップ「ニッポー」が60周年 「来て良かったと思える店を」

(左から)「サウンドショップ ニッポー」店長の打矢香津子さんと母親の小林竹子さん

(左から)「サウンドショップ ニッポー」店長の打矢香津子さんと母親の小林竹子さん

  • 6

  •  

 早大近くのグランド坂にあるCDショップ「サウンドショップ ニッポー」(新宿区西早稲田1、TEL 03-3202-4415)が10月31日、60周年を迎える。

1974(昭和49)年ごろに撮影されたと思われる店頭の様子=早大近くのCDショップ「ニッポー」が60周年

[広告]

 現在の店の近くで、新目白通りが拡張される前の通り沿いに家電製品を販売する電気店としてオープンした同店。オーディオ機器も扱っていたため、客からの要望を受け、レコードの販売を始めた。1970年代に行われた新目白通りの拡張工事で現在の店舗に移転し、それ以降はレコード専門店として営業してきた。

 時代の流れもあり、主な取扱商品がレコードからCDに変わったが、演歌、アイドル、ポップス、洋楽、ジャズ、クラシックと幅広い商品を取りそろえ、現在も約4000枚を在庫する。店内の棚がレコードを販売していた頃の名残を残し、天井からつり下がった無指向性の球形スピーカー、照明やドアノブなど今の店がオープンした時から変わらず使っており、レトロな雰囲気も残る。

 店長の打矢香津子さんは、小学6年生の時から母親の小林竹子さんが営む店を手伝っていた。学校卒業後、いったん就職したが店に戻り、家業を支えてきた。打矢さんは「昔はビートルズ、サイモン&ガーファンクル、ベンチャーズなどのレコードが学生さんによく売れた」と振り返る。現在も早大生、留学生、卒業生、地域の人が集う場になっており、打矢さんと楽しそうに話をする客の姿が見られる。

 俳優、著作家の室井滋さんが早大生だった頃から親交があることでも知られる同店。室井さんが手がける絵本も販売しており、サイン入りのものもある。8月に放送された「路線バスで寄り道の旅」(テレビ朝日系)では、室井さんが徳光和夫さん、田中律子さんと同店を訪れ、室井さんと打矢さんの仲むつまじい様子や徳光さんが店の品ぞろえを褒める様子が放送された。

 客からの「このCDを探してほしい」「こういう時のBGMに合うものがあるか」「こういう感じの楽曲が欲しい」などの要望に一つ一つ応えている打矢さん。「若い頃からお客さんが買ってくれたレコードを店で聞かせてくれたり、いろいろなジャンルの音楽の詳しい話を教えてくれたりして、それが今の仕事に生きている」と話す。

 「昔、お客さんから教えてもらったことを、今のお客さんに伝えるような仕事。お客さんから『お薦めしてもらったの、良かったよ』と言われるのがうれしい。どういう方が来店されても、来て良かったと思ってもらえる店作りをこれからもしていきたい」と意気込む。

 営業時間は10時30分~19時。日曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース