劇団シェイクスピアシアタ-が早稲田大学小野記念講堂(新宿区戸塚町1)で2月1日・2日、シェークスピアの戯曲「ハムレット」を1時間の短縮版で上演する。主催は早稲田大学文学部英文学コース。
「十二夜」上演の様子3=シェイクスピアシアターが1時間版「ハムレット」 を上演
同校での公演は2023年9月、同校文学部の冬木ひろみ教授が同僚と共に企画した国際シンポジウム「文化の交流としてのシェイクスピアの翻訳」の協賛公演を同劇団に依頼して同校演劇博物館で開催した「夏の夜の夢」をきっかけとする。
シェイクスピアシアターは、演出家の出口典雄さんが1975(昭和50)年5月にシェークスピアの全作品37作の上演を目指して旗揚げし、1981(昭和56)年にこれを達成。2020年12月に出口さんが急逝し、2022年5月から、高山健太さんを代表とする新体制で活動する。
劇団創立50周年前夜祭として行う今回の公演について、高山さんは「50周年は次の50年の始まりの年でもある。今年は100年続く劇団を意識して望むという思いがある。5月に予定している50周年記念公演『ロミオとジュリエット』に向かって次の50年が始まるというアピールがしたい」と話す。
「ハムレット」は本公演では3時間30分ほどの上演となるという。今回の公演は、国立西洋美術館が2021年10月から約3カ月間開催した「版画で『観(み)る』演劇フランス・ロマン主義が描いたシェイクスピアとゲーテ」の関連イベントとして同劇団が上演した約1時間の「ハムレット」を基に高山さんが新たに脚本、演出を手がける。「先代亡き後に声をかけていただき上演した最初の作品。新体制でスタートできると感じた大切な作品」と高山さんは思いをはせる。
「ハムレットの家族に焦点を当て、ハムレットの心情を追いかけながら展開する。1時間で『ハムレット』という作品の名場面を網羅する作品を楽しんでもらえれば」と呼びかける。
開演時刻は、1日=19時、2日=14時。入場無料。全席自由。