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早大で卒業式・学位授与式 「想像以上に人との出会いがあった」

早稲田大学の卒業式・学位授与式の様子

早稲田大学の卒業式・学位授与式の様子

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 早稲田大学の学部卒業式、芸術学校卒業式および大学院学位授与式が早稲田アリーナ(新宿区戸山1)で3月25日、26日に開かれた。

校歌斉唱の様子=早大で卒業式・学位授与式

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 広域高田馬場圏の春の風物詩になっている早大の卒業式。はかまやスーツ姿の卒業生が家族や友人、先輩後輩と歓談する様子や早大近くの飲食店の総称「ワセメシ」で食事する姿が多く見られた。今年は学部=7947人、芸術学校=62人、研究科(修士)=2474人、研究科(博士)=197人、合計1万680人が早稲田の森を巣立った。

 田中愛治総長は「皆さんは早稲田で答えのない問題の解決策を自分の頭で考えるということを学んできたと思う。早稲田で学んだ『たくましい知性』『しなやかな感性』『響き合う理性』の大切さを心に刻み、今後の人生を生きていっていただきたい」とお祝いの言葉を送った。

 会場内を歩きながら、卒業生ら一人一人に目を向けながら退席した田中総長。式典会場で着席する卒業生から声をかけられると手を振ったり、ガッツポーズを見せたりして、笑顔で卒業生らにエールを送った。

 例年、長い行列になる早稲田キャンパス内に設置していた「早稲田大学卒業式」と書かれた立て看板を今年は大隈庭園に6本用意したほか、えんじ色のブロックで「WASEDA」や「W」をかたどったフォトスポットも用意。大隈重信像や大隈講堂などをバックにしたり、早大公式マスコットキャラクター「ワセダベア」と一緒に記念撮影したりする卒業生らの姿が見られた。

 卒業式を終え、文化構想学部の卒業生は「想像以上に人との出会いがあった。早稲田の自由な風潮を作り上げているのは、身近は一人一人ということが分かり、この4年間でぼんやりしていた夢が形になっていった。社会人になっても頑張りたい」と話した。

 政治経済学部の卒業生は「入学当初はオンライン授業が多く、キャンパスに来る頻度も少なく、新幹線で通学していた。企画サークルに入ったことをきっかけに引っ越しをして、大きなイベントにも関わることができた。地方出身で自信も何もなく出てきたが、友達からも認められたように思う。『早稲田』という雰囲気に嫌われなくて良かった」と話した。

 人間科学部の卒業生は「サークル活動で、これまで仲良くなれなかったようなタイプの人とも仲良くなれた。夢や希望がある学生が多く、自分は少し違うスタンスだったが『こいつらに負けたくない』『かっこ悪いところを見せたくない』という気持ちが強くなっていった。4年間いろんな経験をすることで、自分の考え方も変わっていった。それも早稲田が与えてくれたものかなと思う」と話した。

 商学部の卒業生は「勉強をしようと思って入学したが、サークル活動にも打ち込んだ4年間だった。卒業式当日に母親から『他の大学に行っていたらどうなっていたと思う?』と話をされて、胸を張って、『早稲田に行って良かった』と言えた」と話した。

 同級生が卒業する中、留年が決まった新5年生は「4年間サークル活動をやり切った。今は就職していく仲間に就活のエントリーシートの添削をしてもらいっている。1年後、留年したことも良かったと思えるように頑張りたい」と意気込んだ。

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