大隈通り商店会の「こだわり商店」(新宿区早稲田1)が6月1日、保冷剤を持参した人に地域通貨「アトム通貨」を進呈する「保冷剤使い回し大作戦」を始めた。
第23期10馬力と保冷剤=早稲田の「こだわり商店」が「保冷剤使い回し大作戦」、保冷剤持参で10馬力
店主の安井浩和さんは、総合食肉問屋を起こした祖父の代から早稲田で商売を行う3代目社長。父親が経営するスーパーマーケットを20代で任せられるが、2007(平成19)年、直営3店舗テナント8店舗を全て閉じ、「自分が食べておいしと思うもの」だけを集めた食料品店を現在の場所にオープンした。現在、大隈通り商店会の会長も務める。
「アトム通貨」は鉄腕アトム誕生の地である高田馬場発祥の地域通貨。2004(平成16)年、手塚プロダクション、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター、地元商店会により、街の活性化を目的に発行を始めた。アトムの力が10万馬力であることから、通貨単位は馬力。「10馬力」「50馬力」「100馬力」「500馬力」の4種類があり、1馬力=1円として利用できる。4月7日から翌年2月末日までを1期とする流通期間を設け、1期ごとに通貨券のデザインを変える。
現在、埼玉県新座市、宮城県女川市でも流通。高田馬場・早稲田エリアでは、早大公認サークルの「アトム通貨実行委員会 早稲田・高田馬場支部」が管理運営を行う。
安井さんは「これまでもお客さまから家庭で余っている保冷剤を持参いただき再利用していた」という。「アトム通貨」を進呈するきっかけについて、「3月に区立早稲田小学校から地域通貨の取り組みや早稲田の環境まちづくり、地域の特徴や魅力について話してほしいという依頼を受けて3年生のクラスで出前授業を行った。子どもたちが『アトム通貨』に興味を持ってくれたので『保冷剤を持って来てくれたら10馬力上げるよ』と言ったところ、後日、多くの子が保冷剤を持って来てくれた。『ありがとう』と言って10馬力を渡すととても喜んでくれた」と話す。
「ちょうどアトム通貨実行委員会の学生から『10馬力を配る店を増やしたい』という声も聞いていた。ナフサの供給不安による保冷剤の品薄や高騰もあり、『使い回し大作戦』として呼びかけを始めることとした。資源の有効利用と、アトム通貨の認知度向上と流通に貢献できれば」と安井さん。「数量に関係なく、協力の気持ちへの感謝として10馬力を渡している。買い物と合わせて楽しんでもらえれば」と呼びかける。