早稲田大学(新宿区戸塚町1)の春学期が4月12日に始まり、早稲田の街に学生の姿が増えている。
昨年度の春学期は4月5日からだったが、本年度の春学期は1週間後ろ倒しになった。早大が「学生の学外の体験的・実践的活動に参加しやすい環境の整備」(早大)を目的に、本年度から導入する「100分授業」に伴い、授業開始日も変更になった。
これまで90分だった授業時間を100分にし、各学期15週だった授業日数を14週にする。授業時間割も変更になり、9時開始だった1時限が8時50分開始になる。昼休みの50分、授業間の休憩の長さに変更はない。「授業時間の増加で対話型、問題発見・解決型授業が実施しやすくなる」(早大)などのメリットがあるという。
授業は、対面中心に大幅に移行する。全ての授業、または半数以上の授業を対面で行う授業の合計は約3万3000。対面が半数未満、全時限がリアルタイム配信やオンデマンドの授業の合計は2700弱となった。4月1日からは学内でのマスク着用が個人の判断に委ねられ、会食や集客を伴うイベント実施なども緩和されるなど、コロナ禍以前に近い状況になっている。渡航制限で来日できなかった留学生の姿も見られるようになった。
授業開始までも平日の日中にサークルの新歓活動が行われたり、健康診断が行われたり、大学周辺ではにぎわいがある状況が続いてきた。大学周辺にある通称「ワセメシ」と呼ばれる飲食店では、ランチ時に学生が行列する姿が戻っている。
対面授業が中心になったことで学生活動も活発になってきている。「これまで体験したことのない新歓で、とても楽しかった」(社会科学部3年)、「どこに行っても人が多くてびっくりした」(文学部2年)、「連休明けには学生もだいぶ減るのではないか」(法学部3年)、「今まで週2の登校だったが、急に週5の登校になった。正直行ける気がしないし、アルバイトとの両立も難しくなるかもしれない」(政治経済学部3年)など、変化する学生生活にさまざまな声が聞かれた