ゲームセンター「高田馬場ゲーセンミカド(以下ゲーセンミカド)」(新宿区高田馬場4)店長の池田稔さんの新書が6月8日、発売された。
池田さんの新書は、「ゲーセン戦記-ミカド店長が見たアーケードゲームの半世紀(以下ゲーセン戦記)」(中央公論新社)。1974(昭和49)年生まれの池田さんが小学生の頃にゲームセンターに通い始め、青春を過ごし、業界で仕事をし、ゲーセンミカドを立ち上げて現在に至るまでをゲームセンター経営者の視点で描く。
1974年から現在までを5つの章に分け、それぞれの時代に登場し、一世を風靡(ふうび)したアーケードゲーム機を紹介し、ゲームセンターを取り巻く環境の変化を紹介する。池田店長のビデオゲームへのこだわりやゲーセンミカドの運営ノウハウ、配信や大会など現在のスタイルを確立するまでの道のりも紹介する。聞き手、構成は池田さんと親交のあるライターのナカガワヒロユキさんが担当した。
発売を記念し、同日、ゲーセンミカドでサイン会を開催し、約50人が参加した。「ゲーセン戦記」のほかに、1980~90年代のゲームのサントラのCDや攻略本、コロナ禍で販売した飛沫(ひまつ)防止のためにゲーム機の筐体(きょうたい)に取り付ける「ミカドの間仕切り」にサインを求める熱心なファンも見られた。
池田さんは「今、店を継続できているのは、本当にお客さんのおかげ。今日もたくさんの方に来てもらい、とても感謝している。どこのゲームセンターも大変な状況の中で一生懸命、営業していると思う。なんとかこの文化を残せるように、死に物狂いで崖っぷち精神で頑張っていきたい」と意気込む。