オリンピック出場経験のある女性選手で組織するTOL（TOTAL OLYMPIC LADIES トータル・オリンピック・レディス会）が9月23日、目白 椿ホール（豊島区目白1）で「TOLフォーラム 2023」を開催する。

「第33回TOLフォーラム登壇者とTOLメンバー」

　1964（昭和39）年の東京大会に出場した女性選手たちが、1985（昭和60）年に故小野清子さん（体操）を会長とする「TOKYO OLYMPIC LADIES」を発足。その後、東京以前、以降の女性オリンピアンの参加で「TOTAL OLYMPIC LADIES」と改名し、故木原光知子さん（競泳）、橋本聖子さん（スピードスケート・自転車）、村山よしみさん（水泳）が歴代の会長を務めてきた。

　出身競技、所属組織の枠を超え会員相互の親睦、スポーツ文化の向上・社会体育の振興を目的として、年1回のフォーラム開催のほか、会報誌「TOLだより」の発刊、女性オリンピアンによる講演、実技講習イベントなどの活動を行っている。

　5代目となる現会長は、アトランタオリンピックで4位、シドニーオリンピックで銀メダル、アテネオリンピックで銅メダルを獲得したソフトボールチームの投手、高山樹里さん。高山さんは、そり競技で冬季オリンピック出場を目指す現役アスリートでもあり、日本車椅子ソフトボール協会の会長も務めている。

　高山さんは「オリンピックには1回の大会で数百人の日本人選手が参加する。メディアなどで取り上げられる有名選手だけでなく、さまざまな競技で活躍する女性の思いや歩んだ道を知ってもらいたい。選手生活を経た後の女性アスリートの活動の創出や支援も目的としている」と会の役割について話す。

　フォーラムは1985年に初開催。今回は、コロナ禍を挟んで3年ぶり37回目の開催で、初めて東京井の頭ロータリークラブと共催する。

　同クラブ会長の竹内政司さんは「当クラブの活動テーマの一つ、青少年育成『若葉を育てる』の取り組みとTOLさんの活動に共通点を見いだし、共催者として3年ぶりのフォーラムを盛り立てたいと考えた」と話す。

　今回のフォーラムは「自らの可能性、限界、そして世界に挑んできたアスリートによるトークショー」として、元読売ジャイアンツの選手で、アテネオリンピック日本代表ヘッドコーチ・監督代行を務めチームを銅メダルに導いた中畑清さんをゲストに迎える。同会幹事の一人でバレーボール女子日本代表のエースアタッカーとしてソウル、バルセロナ、アトランタオリンピックに出場した大林素子さんがナビゲーターを務めるほか、女性オリンピアン幹事らが運営を行う。

　高山さんは「オリンピックに出場した人たちの息遣いや何気ないしぐさなどを身近に感じながら、本音や裏話なども交えた話を聞いてもらえる機会。このフォーラムで何かを感じ取っていただき、英気を養い、活力を得ていただければ」と話す。

　開催時間は14時～16時。入場料は、大人＝3,000円、高校生以下＝1,000円。定員は100人。メールで申し込みが必要。