買う

芳林堂書店のオファーで希少本「堕天使拷問刑」が重版へ 「1人でも多くの人に」

「堕天使拷問刑」のポスターと芳林堂書店高田馬場店の山本善之店長(右)

「堕天使拷問刑」のポスターと芳林堂書店高田馬場店の山本善之店長(右)

  • 51

  •  

 高田馬場駅前にある芳林堂書店高田馬場店(新宿区高田馬場1、TEL 03-3208-0241)が現在、小説家・飛鳥部勝則さんの希少本「堕天使拷問刑」(早川書房)の重版分の予約を受け付けている。

芳林堂書店高田馬場店に掲示されている「堕天使拷問刑」のポスター

[広告]

 系列店舗で神保町にある「書泉グランデ」(千代田区)が今年3月、書泉グループが買い切る条件で、版元に希少本「中世への旅 騎士と城」(白水社)の重版を依頼したことがきっかけで始まった重版・復刊企画「書泉と、10冊」の第3弾。「中世への旅 騎士と城」は1週間で1.2万部を超える予約があり、書店関係者の間でも話題になった。

 「堕天使拷問刑」の重版は芳林堂書店高田馬場店店長の山本善之さんが企画を担当する。山本さんは「飛鳥部先生を知った時には、本屋では売っていない、中古は高いという状況だった。小説は多くの人が読めたら良いもの。誰もが気軽に読めなかったり、手に入れられなかったりすることをなんとかしたかった」と話す。大手ECサイトでは「堕天使拷問刑」の中古本は4万円近い値段が付いている(9月5日時点)。

 あらすじは「魔術崇拝者の密室怪死に一族の女3人斬首事件。そんな異常な出来事が起こる町で、少年は『月へ行きたい』とつぶやく少女と出会う。それが新たな悲劇を……唯一無二の純愛本格ホラーミステリ!」(原文ママ、早川書房)。山本さんは2020年にも、書泉70周年に合わせて「ぜひ全力で売ってみたい一冊」として、重版を早川書房にオファーしたが頓挫していた。「書泉と、10冊」の企画が始まったため、改めて相談し、実現にこぎ着けた。

 洋画家でもある飛鳥部さんの個展で配布されていた作品「魔女考」を再録した小冊子が付く「通常版」(3,520円)と、小冊子に加えて今回のための書き下ろし短編「針女」が付く「有償特典版」(4,840円)の2種類を用意する。

 9月1日から予約受け付けを始め、「すでに1500部を超える予約を受けている」(山本さん)という。飛鳥部さんの直筆サイン入りの「書泉限定有償特典版」は受け付け開始から約5分で完売。店頭では開店時に10人ほどの客が行列を成した。

 山本店長は「『堕天使拷問刑』を皆さんに読んでもらい、面白いと感じてもらうことで、飛鳥部先生の次の復刊につなげていくことができれば。今まで止まっていた文庫化などが他所も含めて進めばと思っている。1人でも多くの人に手に取ってもらえれば」と呼びかける。

 予約は芳林堂書店高田馬場店、みずほ台店(埼玉県富士見市)、書泉グランデ、書泉ブックタワー(以上、千代田区)のほか、書泉オンライン、書泉オンライン楽天市場店で受け付ける。9月30日まで。10月末の発送、発売を予定している。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース