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戸山公園野外演奏場跡地で演劇祭 地域から参加団体を募集

戸山公園 野外演奏場跡 (中央)戸山公園サービスセンターの杉山俊司センター長

戸山公園 野外演奏場跡 (中央)戸山公園サービスセンターの杉山俊司センター長

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 都立戸山公園(以下、戸山公園)が園内箱根山地区の陸軍戸山学校野外演奏場跡を舞台に演劇祭の企画を進めている。現在、出演団体を募集している。

早稲田大学のサークル「演劇ユニットカンタロウ」公演の様子

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 戸山公園は1954(昭和29)年に開園。明治通りを挟んで東西に箱根山地区と大久保地区があり、約19万平方メートルを有する。箱根山地区は、もとは尾張徳川家下屋敷「戸山荘」で、その一画の築山が現在の箱根山。明治維新後、陸軍戸山学校となり、第2次世界大戦終結まで存続した。

 「戸山公園野外演劇祭」として企画する同イベントは、芥川也寸志、團伊玖磨ら作曲家を輩出した陸軍戸山学校軍楽隊が演奏場としていた箱根山地区の野外演奏場跡を舞台とする。1966(昭和41)年には、唐十郎が主宰する状況劇場の芝居「腰巻お仙」の上演歴もある。

 2021年10月には、早稲田大学のサークル「演劇ユニットカンタロウ」が同演奏場跡で第2回公演「プール」を行った。戸山公園サービスセンターの杉山俊司センター長は「この公演が演劇祭企画のきっかけの一つ。コロナ禍で演劇界全体が厳しい状況の中、慣れ親しんだ戸山公園の歴史ある野外演奏場で公演を行いたいと申し出があった。屋外とはいえ人が集まることへの懸念はあったが、大学生の思いを受け、感染対策を徹底して無事7公演を終えた。近隣の住民や公園を散歩する幅広い年齢層の人たちが、練習風景や本番の上演を立ち止まって見て楽しんでいる姿を見て、公園でこんなこともできるのだと感じた」と話す。

 「公園の資源、歴史的資産を単に空間として維持管理するだけでなく有効に生かしてこそ価値が高まる。近隣住民、公園の利用者に親しみを持ってさまざまな形で使ってもらう。これがこれからの公園の一つの方向性だと考えた」とも。

 今回の参加団体募集について、2023年秋~24年春の開催を目指すとしながらも、締切日、公演日など詳細は決めずに参加団体を募り、参加者の意見を取り入れながら演劇祭を作り上げていくという。

 杉山さんは「にぎわいの創出やコミュニケーションの場の提供などの地域社会のニーズに応えられる公園にしていきたい。演劇祭企画の中で、公園の中でできることを参加者の皆さんと一緒に考えていきたい」と意気込む。

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