「東京三協信用金庫」(新宿区高田馬場2)が12月11日、建て替えのため仮店舗で営業していた本店をリニューアルオープンした。
1925(大正14)年、「有限責任戸塚町信用組合」として設立。1949(昭和24)年には「東京建築信用購買利用組合」「共隆信用購買利用組合」と合併し「東京三協信用組合」となり、1951(昭和26)年には信用金庫法の施行により「東京三協信用金庫」へと改組。2002(平成14)年には、池袋信用組合からの事業譲受により池袋支店など3店舗が加わった。
旧本店ビルは1970(昭和45)年に完成以来、1998(平成10)年に増築を行い、約50年経過していた。創立100周年を見据えて2019年12月に建て替えに着手。新本店ビル完成までは2軒東隣の唐橋ビル1階で営業を行った。
新本店は、敷地面積638.73平方メートル、延べ床面積4319.64平方メートル、地上9階、地下2階建て。1階は本店店舗、2階は大会議室・多目的ルーム、3階~5階は同信用金庫本部、6階~8階は地域貢献事業として創業者を対象とした90室のシェアオフィスとする。
旧本店ビル正面玄関前は、新宿諏訪神社例大祭の御神酒所や地元商店会が主催する「高田馬場まつり」で機関車トーマスを走らせる「わくわくトレインツアー」の発着点など地域の祭事などに活用されていた。新本店ビルではイスターカーテンを設置し本店ロビーの一部を開放して祭事に活用できるように設計され、一層の地域貢献を図るという。
オープニングセレモニーでは吉住健一新宿区長が「高田馬場は商業の街、学生の街でもあり愛着を持って創業する若者が多い。顔の見える関係で経営者の人となりを見た創業者、既存事業者への応援により、身近で信頼できる金融機関としてこれからも関わっていただければ」とあいさつした。
木下直人本店長は「これまで地元で培ってきた人々との信頼を引き継ぎ、その橋渡しをする役割に重責を感じる。店舗は温かみがあり親しみやすい雰囲気とし地域の祭事の際は開放して役立てる。既存のお客さまの事業継承、創業者の定着などにも取り組み、高田馬場の中心にある当金庫が、今後もこの街が栄えていく力になれれば」と力を込める。