2024年度創設の早稲田大学ラグビー蹴球部女子部が4月16日、創設の経緯などを発表した。
早大ラグビー部女子部主将の千北佳英さんとヘッドコーチの横尾千里さん
同部では2029年度までの今後5年間で戦績を残し、男子と並列の立場となる「女子部門」への昇格を目指す。ヘッドコーチは15人制・7人制ラグビーの元日本代表選手で、リオ五輪にも出場した横尾千里さん、ディレクターは同部OBの柳澤眞さんが務める。ジャージーのデザインは男子と同じ赤黒の横縞を使う。
現在部員は9人が在籍。チームの目標は「高いレベルでの文武両道の実現」「太陽生命ウィメンズシリーズ総合優勝」を掲げる。まずはセブンズ(7人制)を中心に強化を図る方針という。
「女子部創設のきっかけは、学生からの進言」(柳澤さん)という。主将の千北佳英さん(スポーツ科学部3年)は「最初に出た疑問として、何で男子は入れるのに女子は入れないのか、というのが一番大きかった」と話す。「クラブチームではなく、大学の部活動でやる意義は大きい。伝統ある早稲田で女子がラグビーをできるということは、女子ラグビーの裾野を広げるという意味でもすごく大きな役割を担うと考えていたので、早稲田の大学ラグビーの部活でやりたいという思いがあった」とも。
早大に在学しながらクラブチームで活動していた千北さんら4人が、昨年5月に柳澤さんと出会い、チームの体制や運営などの準備を進めてきた。
同部部長の恩藏直人さんは「新たな取り組みでラグビー蹴球部全体を活性化したい。女子部を作ることによって、もちろん男子についても活性化してほしい。さらに一大学にとどまらず、日本全体のラグビーの活性化、底上げをしていきたい」と話す。
「目標は日本一を取ること。このメンバーとこの部活で新しい挑戦ができることに期待と、早稲田を背負うという責任を感じながら、覚悟を持ってやっていきたい」と千北さん。「社会に出たときに、女性として活躍できる人材を輩出していくチームにできたら」と意気込む。