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早大演劇博物館で「越路吹雪衣装展」 サンローランのオートクチュールなど

「生誕100年 越路吹雪衣装展」フォトスポット(提供:早稲田大学演劇博物館)

「生誕100年 越路吹雪衣装展」フォトスポット(提供:早稲田大学演劇博物館)

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 早稲田大学演劇博物館(新宿区西早稲田1)が現在、「生誕100年 越路吹雪衣装展」を開いている。

「生誕100年 越路吹雪衣装展」1 (提供:早稲田大学演劇博物館)

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 越路吹雪は、1937(昭和12)年に第27期生として宝塚音楽学校に入学。1939(昭和14)年に月組公演で初舞台を踏み、戦後、花組の主演男役として人気を集め、退団後も俳優・歌手として活躍した。

 今年が生誕100年に当たることから、その功績を記念し、宝塚時代から最後の舞台となった「古風なコメディ」までの軌跡をたどる同展。「宝塚歌劇団と越路吹雪」「ミュージカル女優としての越路吹雪」「越路吹雪と衣装」「浅利慶太と越路吹雪」「晩年の越路吹雪-『古風なコメディ』」の5部で構成する。

 舞台衣装の多くは公演終了後、処分される消耗品だが、身にまとった舞台人やデザイナーの歴史的な位置や知名度、衣装そのものの芸術性といった付加価値により、舞台資料や服飾資料として博物館などで収蔵、展示されることがある。中でも、イブ・サンローラン、ニナ・リッチなどのデザイナーのオートクチュールドレスを舞台衣装とするなど越路の衣装は独自の価値を持つという。

 同館では、ミュージカル作品の翻訳者としても活躍した倉橋健第4代館長が越路と親交があったことなどから、没後、配偶者であり音楽家の内藤法美から寄贈された多数の舞台衣装を収蔵する。

 イブ・サンローランのオートクチュールを中心とした同館収蔵の舞台衣装の露出展示をはじめ、アクセサリー、プログラム、ポスター、写真を展示するほか、収蔵衣装の画像56点が閲覧できる「越路吹雪衣装ビューワー」も設置。「永遠の越路吹雪 日生劇場リサイタル'70」の映像を流し、越路さんの歌声が会場に流れる工夫もする。

 同館の渡邊麻里助教は「往年のファンはもちろん舞台人としての越路さんを知らない人にも楽しんで見てもらえるようファッション面を前面に押し出す展示とした。今もなお色あせないエレガントな越路さんの美の世界と舞台にかける情熱を堪能いただきたい。若い世代の人にも知ってもらう機会になれば」と呼びかける。

 開館時間は10時~17時(火曜・金曜は19時まで)。入館無料。8月4日まで。

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