早稲田大学演劇博物館(新宿区西早稲田1)が12月11日、収集した演劇・映像関連資料のうち重複して所蔵する資料の一部を無料配布する「エンパク青空市」を開催した。在学生や愛好家などを集めてにぎわった。
資料は、能楽・歌舞伎・文楽の古典芸能をはじめ、落語などの寄席芸能、近現代演劇に関する和書のほか、英語、中国語、ハングルなどの翻訳本を含む書籍が中心。マツダ映画社が発行する無声映画鑑賞会のプログラムを兼ねる「クラシック映画ニュース」や、劇団、こまつ座の公演雑誌「the座(ざざ)」のバックナンバーなども並んだ。資料には落語や演劇などのレコードやカセットテープなども含まれる。
毎年、この時期に開催し今回で6回目。開始予定の11時には、30人以上の行列ができた。1人が持ち帰ることができる数は、配布される資料の点数によって年ごとに異なり、今年は先着順で10点までとした。
同館広報の木村あゆみさんは、「2014年から毎年この時期に開催している。貴重な資料にじっくり触れていただくことで、演劇文化への理解とその裾野を広げることにつながれば」と話す。
同館展示室は、現在開催中の秋季企画展「コドモノミライ-現代演劇とこどもたち」が終了する今月26日より、エレベーター新設工事のため2020年3月24日まで休室を予定している。