「放課後等デイサービス アトリエたいよう」(新宿区北新宿4、TEL 03-6279-3227)が1月4日、オープン2周年を迎えた。
子どもたちが使う画材などが置かれた「アトリエたいよう」の施設内の様子
「放課後等デイサービス」は児童福祉法に基づき、厚生労働省が行う「指定障害児通所支援事業」の一つ。日帰りで通える施設で、6歳~18歳の就学している障がいのある児童・生徒に対し、放課後や週末、長期休暇中に、生活能力向上のための訓練や社会との交流などを行える支援を提供する。同時に障がいのある子どもの保護者への支援も行う。
「アトリエたいよう」では「アトリエ」という形を取り、創作活動の場を提供し、人と人、人と社会をつなぐことを目指している。同施設の代表・内山恵美子さんが幼少期にアート教室や美術館でアートを通じてたくさんのことを学んだ経験から、アートを基調とした施設を作ろうと決意した。東京都の特別支援学校の職員を退職し、2017(平成29)年8月に会社を設立した。
会社設立後、現在の物件を賃借し、東京都から「放課後等デイサービス」の認可を受けるために準備を進めた。初めての書類手続きなどで不慣れな部分もあったが、何度も東京都の担当部署に通い、認可を得ることができたという。会社設立から約5カ月後に施設をオープンした。
施設オープン当初は認知不足のため、集客に苦戦したが、徐々に口コミで評判が広がり、現在では定員いっぱいに。「アトリエ」で子どもの自主性を重んじる対応が評判を呼び、保護者からの問い合わせも続いているが、これ以上は受け入れが難しい状況となっている。より多くの児童・生徒をサポートするため、今年中に近隣で2店舗目のオープンを目指し、物件を探している最中という。
内山さんはこの2年間を振り返り、「多くの人の支えにより施設をオープンすることができ、同じ志を持つスタッフに恵まれ、無事に2周年を迎えることができた。悩みを抱える保護者の方の力になれるように、日々改善や工夫をしてきた。子どもたちは一人一人が異なる個性を持っている。その個性を伸ばすことができる場にしていきたい」と話す。
「法律で定員が決まっており、これ以上受け入れることが難しい状況となっている。近隣で物件を探しているので、80平方メートル程度の物件情報の提供をお願いできれば」と訴える。