早稲田大学(新宿区戸塚町1)の秋学期が9月25日から始まり、街に学生の姿が増加している。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、春学期は全ての授業をオンラインで行った。8月2日からはサークルなどの学生の課外活動が条件付きで再開し、サークルが使う部室がある学生会館も利用できるようになり、徐々に学生の姿が街で見られるようになっていた。
学園祭である早稲田祭がオンラインで開催されることで、その準備に取り組むサークルも徐々に増加。各サークル独自のイベントなども告知が増えてきた。大学は学生らに対し、行政などの示すガイドラインを参照した上で「活動の内容を踏まえて、適切な感染予防策の実施を徹底すること」と要請しており、各サークルは感染症対策に取り組みながら、活動を行う。
秋学期は、ゼミ、実験、少人数で行うディスカッション中心の授業などをオフラインで実施。多くの学生が受講する講義中心の授業は、3密を避けるためにオンラインを継続する。海外や首都圏以外で生活している学生のため、オフラインの授業は録画し配信しフォローを行う。
オフライン授業を実施するに際し、発熱や体調不良の学生には休むように要請し、構内でのマスクの着用、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の利用、着席可能な席の明示、教室・各施設の動線に消毒液の設置、ソーシャルディスタンスの呼び掛けなどの新型コロナウイルス感染症対策を行う。
秋学期中は、全15回の授業のうち数回を対面で実施する授業などもあり、徐々にその数も増えていく予定。「対面授業の数、割合は学部によっても異なるため、オフラインの授業の比率を示すことはできない」(早大広報課)としており、具体的にどの程度の学生がエリアに戻ってきているかは不明。
早大近くの飲食店の店主らは「元通りとはいかがないが、売り上げが8割には戻ってきている」「授業開始以降、学生の来店は1日当たり10~15人程度は増えた」などと話す。早大近隣の飲食店で食事をしていた早大生は「2日連続のワセメシ(早大周辺の飲食店の食事)で、日常が戻ってきた感がある」と久々のワセメシを楽しんでいる様子だった。大学周辺には徐々に活気が戻りつつある。