早大のサークル「企画集団便利舎」が、近隣飲食24店舗とコラボメニューを展開し、早稲田祭で「早稲田王決定戦2020」を11月7日15時25分~16時5分にオンラインで配信する。
「企画集団便利舎」は1978(昭和53)年設立のサークルで、トークイベントや学生企画など特定のジャンルにこだわらない多様な企画を実施している。演出だけでなく、映像、宣伝のための看板、ポスターなどもサークル内で手掛ける。早大生にも親しまれる居酒屋「わっしょい」がコロナ禍で実施したクラウドファンディングでは、卒業生が木札(3万円)を支援。7枚の木札1枚ずつにサークル名が一文字ずつ記載され、7枚並べて飾られている状態が話題になった。
「早稲田王決定戦」は4人の王候補者が早大生5万人の頂点を目指し、競い合う企画。毎年、学園祭の「早稲田祭」で行っており、今年20回目を迎える。昨年は、男性器の形をした氷を溶かし、その中にある鍵で自分が繋がれた鎖を解いたり、有刺鉄線をくぐり抜けたり、ミルワームが入ったケースの中からあめ玉を見つけたりする企画などを用意した。
過激な演出が多いことが特徴で、げてものを食べるコンテンツは伝統になっているが、それ以外のコンテンツは毎年異なる。企画の最後には、早稲田王による演説を行うほか、企画中の観客の声援や空気感により会場内に一体感が生まれることも特徴。昨年は、早稲田祭2日目最後の企画として実施され、盛り上がりを見せた。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、「早稲田祭」が初のオンライン開催になったことで、今年の「早稲田王決定戦」をどうするかサークル内で議論を重ねてきた。「20年間続いてきた企画をオンラインだからといってやめてしまうと、簡単に伝統を壊してしまうのではないかと考え、今年も早稲田王決定戦を開催することにした」(企画集団便利舎)という。
例年、居酒屋「わっしょい」、ラーメン専門店の「武道家」「違う家(ちがうか)」などの近隣飲食店とコラボし、オリジナルメニューを提供してもらってきた。今年は「ワセメシジャック」と銘打ち、近隣飲食24店舗とコラボメニューを展開する。「新型コロナウイルスの影響による授業のオンライン化などによって、早稲田の街にも影響が出ており、当サークルのSNSなどで期間限定コラボメニューをPRし、早稲田生が店に足を運ぶ機会を増やしていきたいと考えた」(企画集団便利舎)という。
コラボメニューを提供するのは「居酒屋もちだ」(1000ぺろセット)、「金の鈴」(早稲田王うどん)、「三品食堂」(早稲田王あいがけ)、「十二分屋」(台湾風早稲田王まぜそば)、「ダルシムカリー」(早稲田キングえびカリー)、「違う家」(早稲田王決定戦らぁめん)、「定食WASEDA屋」(早稲田王定食)、「東京麺珍亭本舗」(Deathサルサ)、「Banana×Banana」(バナナバナナ 早稲田王Ver.)、「舟形や」(早稲田王定食)、「ぷらんたん」(昔ながらのウインナーナポリンタン)、「ホドリ」(早稲田王セット)、「Whistle CAFE」(早稲田王ワッフル)、「ママキムチ」(早稲田王赤クッパ)、「麺屋こころ」(早稲田王まぜそば)、「麺友一誠」(早稲田王ラーメン)、「麺爺」(ワセ女)、「やきとり一休」(早稲田王焼酎)、「焼鳥 田乃休」(早稲田王丼)、「柳屋銀治郎」(早稲田王塩そば)、「らーめん我羅者」(王の煮干しラーメン)、「RAMEN GOSSOU」(早稲田王特濃ラーメン)、「わっしょい」(早稲田王鍋)、「わせだの弁当屋」(早稲田王弁当)。
サークルメンバーで担当を分け、各店舗にコラボメニューの依頼をしていった。担当者は「きつい状況の中、快く応じていただけるお店が多かった。どの程度の店舗に協力してもらえるか未知数だったが、多くの店に賛同していただき、大変うれしかった」と話す。
担当者は「新型コロナウイルスの影響により、入学以来、まだ一度も早稲田を訪れたことがない1年生もいると思う。早稲田の街の魅力を感じてもらうためのムーブメントが起これば面白いなと思ったことが今年24店舗と、前例のない数のコラボにつながったのではないかなと思っている」と話す。
「早稲田の街や早稲田祭、早稲田王が盛り上がるきっかけになれば、と考えている。『早稲田王決定戦2020』のポスターには、こんな状況『だから』やる。と書いた。この言葉の通りに、このような状況下だからこそ、より一層盛り上がる企画が作り上げられたらと思っている」と意気込む。
例年10月中旬には候補者が公表されているが、今年は現時点で公表されていない。「早稲田王決定戦2020」はオンラインで開催する早稲田祭のホームページから視聴することができる。