高田馬場のゲームセンター「ゲーセンミカド」(新宿区高田馬場4)と「モス」(台東区元浅草1)の開発するシューティングゲーム「雷電」がコラボしたNintendo Switchソフト「雷電IV×MIKADO remix」が4月22日、発売される。
ゲーセンミカドに展示されているNintendo Switchソフト「雷電IV×MIKADO remix」
ゲーセンミカドは2009(平成21)年にオープンしたゲームセンター。アーケードゲームを主に展開し、200台以上のゲーム機を設置している。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、現在までに2度クラウドファンディングを実施。昨年11月には1度目のクラウドファンディングで取り組むとしていた新店舗を「ゲーセンミカド×ナツゲーミュージアムin白鳥会館」(高田馬場4)としてオープン。多くのファンから支持を受けるゲームセンターとして知られる。
「雷電」は、縦スクロール型シューティングゲーム。方向レバー、ショットとボムのシンプルな操作方法と絶妙の難易度、ドット絵によるゲーム画面の演出が特徴。セイブ開発が1990(平成2)年に発売して以来、シリーズ化。その後、モスが引き継ぎ、「雷電III」を2005(平成17)年に発売し、今年でシリーズ30周年を迎える。
「雷電IV」は雷電のシンプルな基本システムを引き継ぎ、3Dグラフィックによるアーケード型のゲームで2007(平成19)年から稼働しているシリーズ。アーケードのほか、Xbox360、PS3などで展開してきた。今回初のNintendo Switchでのリリースとなる。
「雷電IV×MIKADO remix」では、新たに全ステージ・ボス曲の16曲をライブ演奏や新たにアレンジしたミカドリミックスBGMセットを加える。オリジナルBGMセットとの切り替え機能や、サウンドモード・ステージBGMセレクト機能も用意しており「新たな雷電サウンドを思う存分堪能できる」という。「ゲームセンターのような臨場感を再現する」ため、縦画面表示にも対応する。「アーケードモード」のほか、ランキングやリプレイを公開できる機能も。
通常版、DL版(それぞれ4,180円)、限定版(7,480円)の2種類を用意し、限定版にはパッケージソフトにオリジナル&アレンジサウンドトラックCD2枚組、着せ替えジャケットセットを同梱する。ゲーセンミカド店頭で購入できる「ミカド限定版」(数量限定、7,500円)も用意する。
BGMを提供したアーティストは「佐藤豪バンド」「HEAVY METAL RAIDEN」「FANTOM IRIS」「O.T.K.」「細井聡司」「松本大輔」「ヨナオケイシ」「COSIO」の8組。「HEAVY METAL RAIDEN」は「雷電」の発売イベントのために2011(平成23)年に結成したバンド。メンバーは「雷電」を製作していたセイブ開発に過去所属していたゲームミュージック作曲家の佐藤豪さん(ベース)、ゲーセンミカドの池田稔店長さん、WASi303さん(以上ギター)、鶴窪和志さん(キーボード)、川瀬さん(ドラム)。
「HEAVY METAL RAIDEN」の結成をきっかけに、モスやセイブ開発の関係者と親交が深まり、今回のコラボのきっかけとなった。「『HEAVY METAL RAIDEN』だけでは足りなかったので、佐藤豪さんをリスペクトする他のミュージシャンの方々にも協力してもらった」(池田さん)という。
「雷電IV×MIKADO remix」の販売に先駆けてオンラインライブ、トークイベントやゲームの実況配信など「どうすればゲームを買うか迷っている人が買いたい気持ちになるのかというノウハウを得るために、思いついたことはなんでもやってきた」(池田さん)という。ゲームのプロモーションを請け負うことでソフトの売上が伸びたり、お客さんにも喜んでもらえたりする形を目指す。
池田さんは「『雷電』は学生の頃から好きで、ずっと追い掛けていたゲーム。ゲームも面白いし、音楽もかっこいいので経験したことがない人にも遊んでみてもらいたい」と話す。「ゲームセンターによるゲームのプロモーションは、コロナ禍で厳しい状況のフィールドビジネスの新しい形の一つになるのではないかと思っている。ゲーセンミカドをメーカーさんの販促に利用してもらえればと思っているので、なんでも気軽にご相談いただければ」と呼び掛ける。
「雷電IV×MIKADO remix」は大手家電量販店やAmazonなどのオンラインストアで購入できる。