高田馬場にある新宿諏訪神社(新宿区高田馬場1)が、8月27日に予定している例大祭は露店や里神楽(さとかぐら)を自粛し、神事のみ行う。
新宿諏訪神社は、高田馬場・西早稲田・大久保・新宿7丁目・百人町4丁目・下落合1丁目の総氏神。810年~820年(弘仁年中)に創建とされ、松原神社と称されていたが、徳川義直が信濃国の諏訪神を勧請(かんじょう)し、合祀(ごうし)したことで諏訪神社と改称した。東京都神社庁のホームページでは「都内有数の古社」として紹介されている。
毎年夏休みになる8月に、全国の諏訪神社の「祭日」である27日前後の週末に例大祭を行っている。2日間にわたり、氏子地域の各町会などが管理する町内みこしや子どもみこしが高田馬場周辺を練り歩く。各町会に神酒所が展開され、境内では露店の出店や里神楽も行われ、高田馬場の夏の風物詩となっており、例年約2000人の人出がある。
昨年も新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、露店や里神楽を自粛し、神事のみ行った。昨年は5年に一度、諏訪神社の宮みこしが出る本祭に当たる年だった。来年の例大祭で、宮みこしが出るかは未定。
毎年、子どもみこしに参加していた男の子と女の子の母親は「今年も子どもみこしがなくなり残念。長男は保育園の頃から参加しているが、下の子は子どもみこしを体験しないまま小学生になってしまう。来年は無事にお祭りが行えるようになれば」と残念そうに話す。
新宿諏訪神社は「寂しいお祭りになってしまうが、氏神様への日々のご加護への神恩感謝の念を忘れず、8月27日の祭日にはご参拝いただければ」と呼び掛けるほか、ホームページでは「今後もコロナウイルス感染、拡大を抑える為にも引き続きそれぞれの思いやりを持った行動が大切です」(原文ママ)と呼び掛ける。
大祭の特別御朱印の頒布を8月31日まで行っている。