アイルランドで始まり各国で広がりを見せる非営利プログラミング道場「CoderDojo(コーダー道場)」を日本で展開する「CoderDojo Japan(コーダー道場ジャパン)」(新宿区高田馬場1)が11月1日、全国のコーダー道場に向けてテキストプログラミング学習サービスの無償提供を開始した。
子どもも親しみやすい、目的別のコース一覧(Progete ウェブサイトより)
コーダー道場は7歳~17歳の子どもを対象にした非営利のプログラミング道場。2011年にアイルランドで始まって以来、世界中に広がり、現在は100カ国、1900以上の道場がある。日本には155カ所以上の道場があり、参加者数は延べ1万5000人以上。今回、初心者から学べるプログラミングのオンライン学習サービスを提供するProgate(プロゲート)と提携する。
現在、多くのコーダー道場では、MIT(マサチューセッツ工科大学)が開発したビジュアルプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」を活用している。スクラッチは子どもや初心者でも理解しやすく教材も豊富といい、一方でウェブ開発やアプリ開発で使われる「HTML」や「Ruby」などのテキストプログラミング言語は子ども向けの教材が少ないなどの理由から、これらが学べる機会を積極的に提供したいという道場もあったという。
提携では、希望する全国のコーダー道場に対して、プログラミング学習サービス「Progate」のウェブ版およびモバイルアプリ版のコンテンツを全て利用できる法人プランを1年間、各道場15人分、無料提供する。
コーダー道場ジャパンの安川要平代表理事は「全国の100以上の道場がスクラッチに対応しているのに比べ、テキストプログラミング言語に対応している道場は少ない。今回の提携で提供される学習教材によって、楽しく学べるテキストプログラミング言語の選択肢が大幅に増えた。特に、モバイルアプリ開発やウェブ開発など、個々人の関心に合わせて、学ぶ技術を主体的に選択できる点が大きい。コーダー道場コミュニティーの『作りながら学ぶ』文化を保ちつつ、各道場の活動の幅が広がればうれしい。
今後もさまざまな法人や団体と連携し、全国のコーダー道場コミュニティーがより楽しく活動できるよう、引き続き支援をしていく」と話す。
コーダー道場は、「CoderDojo憲章」に同意すれば誰でも道場を立ち上げ、独自に運営できる。