東京都が10月25日、基本的対策徹底期間へ移行した。高田馬場・早稲田周辺の多くの飲食店では営業時間が延び、街ににぎわいが戻りつつある。
5月18日から閉鎖されている「高田馬場駅前ロータリー広場」の様子 その1
基本的対策徹底期間では、「徹底点検 TOKYOサポート」プロジェクトの「感染防止徹底点検済証」の交付を受け、店頭に掲示している飲食店は時短要請の対象外となる。高田馬場1~4丁目では500店舗以上、西早稲田1~3丁目では160店舗以上が交付を受けており(10月24日時点)、多くの飲食店が営業時間を延長している。
バーやスナックなど酒類提供が中心で、2次会以降の需要をカバーしていた飲食店は多くが休業していたが、基本的対策徹底期間への移行で多くの店が営業再開した。エリア内に多いラーメン専門店も深夜時間帯の営業を再開し、「締めの一杯」や深夜の食事の需要を取り込みたい考え。時短要請に応じていた東京麺珍亭本舗は「実に290日ぶりの深夜営業の再開」とツイッターで告知した。
一方で新型コロナ感染拡大前の営業時間には戻さない居酒屋も見られる。高田馬場駅近くの居酒屋の店主は「コロナ以降、夜の時間帯の人出が大幅に減ってしまった上、遅くまで飲むという習慣が無くなってしまったかもしれないと心配している。遅くまで店を開けていても今まで通りお客さんが戻ってくるか分からない。しばらくは様子を見たい」と複雑な心境を話す。
5月18日から閉鎖されている「高田馬場駅前ロータリー広場(以下、広場)」は引き続き、閉鎖されている。東京都の基本的対策徹底期間における対応に、路上、公園などにおける集団での飲酒を控えるよう協力を呼び掛けることが含まれており、それに準ずる措置。11月30日までの基本的対策徹底期間中は現状を維持する。「広場をいつ開放するか、現時点では未定」(新宿区)という。