暮らす・働く

早大「ロータリーの会」が清掃活動の写真使わない展示会 「ごみ拾う人を想起して」

「ロータリーの会」のメンバーと「シンボルの自戒」トークイベントに参加した皆さん

「ロータリーの会」のメンバーと「シンボルの自戒」トークイベントに参加した皆さん

  • 2

  •  

 早大の公認サークル「ロータリーの会」が「高田馬場駅前ロータリー広場」(新宿区高田馬場1、以下、広場)のごみ問題解決のための展示会を「早稲田スコットホールギャラリー」(西早稲田2)で2月15日から行っている。

「シンボルの自戒」で展示するポイ捨てされた空き缶を使った作品「でかい箱」

[広告]

 「ロータリーの会」は、「あしたのロータリーをつくろう」をコンセプトに、「広場という大切なコミュニケーションの場所をきれいにしたい」という思いなどから、2020年1月より広場の清掃活動や企業とのコラボにより散乱ごみ問題を解決し、街のシンボルにすることを目指している。

 代表の新井国憲さんは「昨年、広場が約半年間閉鎖されたことは悲しいことだったが、注目が集まったことで散乱ごみの問題を改めて意識してもらえる機会にもなった」と振り返る。「閉鎖中にいろいろと考え、広場の良い面と課題を多くの人と共有するために、展示会が必要と考えた」と話す。

 昨年8月から準備を始め、1月に展示会開催のためのクラウドファンディングを実施。123人の支援者から目標金額65万円を上回る74万円超が集まった。新井さんは「直接関わりのない方々や早大のOB・OGまで広く支援を頂き、ありがたかった」と話す。

 展示会のタイトルは「シンボルの自戒」。「自戒は押し付けるものではない。高田馬場の街全体から広場という高田馬場のシンボルの在り方の再考を求められている気がしている。より多くの人の考えるきっかけになってほしい」(ロータリーの会)という思いを込めた。

 写真約40枚や戸塚第二小学校の児童のメッセージカードを展示し、ドキュメンタリーを放映する。同会の清掃活動の写真がないことが特徴。ごみや風景に焦点を当て、ごみを拾う人の存在を想起してもらうことを狙った。清掃活動で収集した空き缶を使ったアート「でかい箱」も展示。「広場の問題を認識してもらうにはアートの力が必要」と感じた新井さんが「ごみの見える化」を狙う。

 新井さんは「会が発足して約2年がたった。展示会を通し、後輩たちが飛躍していくきっかけになると同時に、来場者やクラファンの支援者の方々と深く関われる機会にしたい。来場者との交流を通じ、広場の問題を解決していくアプローチにつながれば」と意気込む。

 開催時間は11時30分~19時(最終日は10時30分~17時)。今月19日まで。「早稲田大学学生会館アトリウム」(3月1日~14日)や「新宿区立戸塚地域センター」(4月1日~14日)での展示も予定する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース