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早大生が新宿区のビジコンで最優秀賞 ペットのストレス軽減、「科学的に検証」

最優秀賞に輝いた「One by One Music」の畠山祥さん、後藤はるかさん、後村玲児さん、野本茜さん(左から)

最優秀賞に輝いた「One by One Music」の畠山祥さん、後藤はるかさん、後村玲児さん、野本茜さん(左から)

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 新宿区と東京商工会議所新宿支部が共催する「SHINJUKU DREAM ACTIVATION 4 -U35新宿ビジネスプランコンテスト-」で、早稲田大学基幹理工学部の畠山祥さんが最優秀賞を受賞した。新宿区が2月15日、発表した。

麻布大学の植竹勝治教授らによる音楽を聞いた犬の唾液中のホルモン値を検査する実験の様子

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 コンテストは区内に在住・在学・在勤している35歳以下、または創業後3年以内の区内中小企業者で代表者が35歳以下を対象にしたもの。今年で4回目を迎え、書類、面接の審査だけではなく、プランのブラッシュアップも行う伴走支援型が特徴。

 畠山さんは、早大生の後村玲児さん、野本茜さん、早大院生の後藤はるかさんと共に事業化を進める「One by One Music」で応募。メンバー全員が異なる学部だが、早大のアントレプレナーシッププログラム「WAEDA-EDGE人材育成プログラム」に参加したことで知り合い、チームをつくった。

 「One by One Music」のサービスは犬のストレスを軽減するリラックスのための音楽を提供するもの。飼い主と離れることで、犬が嘔吐(おうと)や自傷行為などをしてしまう分離不安症の改善を目指す。野本さんが以前、酪農牧場に住み込みで仕事をしていた際に、飼育している牛がストレスを感じていることを知り、アイデアの源泉となった。

 プランを精査していくうちに早期にマネタイズが可能だと思われるペットにターゲットを絞った。麻布大学獣医学部動物応用科学科の植竹勝治教授に協力を仰ぎ、唾液中のコルチゾールの値を測ることで、どのような音楽が犬に対しリラックス効果があるのかを1年以上、検証してきた。畠山さんは「それっぽい音楽は世の中に多いが、科学的に検証することで動物に対して責任感を持ちたかった」と話す。

 コンテストのファイナルイベントでは、6人のファイナリストが最終選考に臨んだ。新型コロナの対策で、関係者のみで実施。収録した動画を3月上旬に公開する予定。優秀賞はPafitの村馬賢介さんの「高専特化の求人管理サービス」、評価委員特別賞はDAPの今井隆太郎さんの「手続きドットコム」だった。

 畠山さんは「最優秀賞を頂き、とてもうれしい。3月にはベータ版をリリースし、夏ごろには本格的なサービスとして展開したい。今は飼い主の留守中を想定しているが、他にもペットがストレスを感じる場面は多いと聞いている。さまざまな場面で利用してもらえるサービスにしていければ」と意気込む。

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