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「戸山公園」で昆虫ワークショップ 虫の世界を通して親子で考える「働き方」

「虫のおしごと発見 虫博士と学ぶ昆虫ワークショップ」参加者

「虫のおしごと発見 虫博士と学ぶ昆虫ワークショップ」参加者

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 「都立戸山公園(以下、戸山公園)」で11月20日、働くことについて親子で考える「虫のおしごと発見 虫博士と学ぶ昆虫ワークショップ」が行われた。

加藤凜久さん(虫博士)を囲むワークショップ参加者

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 戸山公園は1954(昭和29)年に開園。明治通りを挟んで東西に箱根山地区と大久保地区があり、約19万平方メートルを有する。

 ワークショップは、戸山公園と、人材サービス会社ネオキャリア(新宿区)、新宿区内で多世代交流や子育て・高齢者支援などを行う任意団体「えんがわ家族」、千葉大学応用昆虫学研究室に所属する大学生、加藤凜久さんら3者の「産学民連携インセクトキャリア研究会」が主催。

 参加者は、「虫博士」の加藤さんから昆虫の生態などの説明を受けた後、博士と同園大久保地区を昆虫採集散策した。散策後は、家族ごとにテーブルを囲んで、採集した虫の観察のほか、子どもから親への仕事に関するインタビューなどを行い仕事や家族の役割について話した。

 ネオキャリアでサステナブル推進を担当する高山功平さんは「新卒の離職率が高まり、2、3カ月で離職する人が増えている。会社に入ること自体が目的化したため入社後に起こる『働くこと』とのミスマッチが要因の一つという問題意識があった。そこで『昆虫の世界では役割(仕事)を持たない虫はいないんだよ』ということを子どもたちに伝え、子どもたちが働くことをイメージして、将来どのように働くことで自身の希望を満たせるのかを考えるきっかけづくりを考えた」と話す。

 園内散策では、虫取り籠や網などのほかに、火箸とごみ袋も用意して、ごみ拾いや、すれ違う人たちにあいさつをすることを約束事とした。

 えんがわ家族代表の渡辺萌絵さんは「公園は、自然に人が集まってくる場所。すれ違う町の人とあいさつを交わすことで、緩やかなつながりができる。活動を通して顔見知りが増えて、自然に「こんにちは」とあいさつできる関係が広がっていくことで、より過ごしやすい町になると思う。その第一歩として貴重な一日となった」と振り返る。

 高山さんは「加藤さんの話や昆虫採集に夢中になる子どもたちを見て手応えを感じた。一過性のイベントで終わらせず続けていきたい。継続的に観察することで、みんなで戸山公園の昆虫図鑑を作り上げたい」と意気込む。

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