西早稲田のカウンター酒場「V plus(ブイ プラス)」を間借りしている麺料理専門店「だしと麺 遊泳」(新宿区西早稲田3)が東高円寺に移転するため6月5日、現店舗での営業を終了する。
学生時代からラーメン店の食べ歩きが趣味だった店主の岸本健太郎さん。2018(平成30)年から自分でラーメン作りを始め、十条にある「讃岐うどん いわい」で修業しながら、2021年10月から「V plus」での間借り営業を続けてきた。
「ラーメンとうどんの間のような麺料理」(岸本さん)というメニューは、広島県産の白口煮干し、アジ、イカナゴ、サバ、ヒイラギ、エソ、コマイ、昆布など、乾物を毎週変えながらだしを取る。独自の麺料理にファンも多く、行列ができる人気店となっていた。
間借りを始める前から、いつかは自分の店を持ちたいと考えていた岸本さん。当初は今の店の近くを探していたが、条件の合う物件が見つからず他のエリアにも広げて店を探してきた。岸本さんは「子どもから年配の人までが行き交うような商店街で、地元の人とコミュニケーションが取れるような店を作りたいと思っていた」と話す。東高円寺に条件の合う物件が見つかり、移転することにした。
新店舗の準備のため、現在は曜日を絞っての営業となっている。メニューは、細ちぢれ麺か「中太でもっちり」という自家製麺から選べる「上だしそば」、自家製の「極太手打ち麺」を使う「油そば」(以上950円)、限定メニューの「肉南蛮」(1,300円)、「肉舞茸(まいたけ)」(1,400円)も用意する。残る2回の営業では、夏季限定の「冷やし」の提供も予定している。
岸本さんは「当初思っていたより長い期間『V plus』をお借りでき、本当に感謝している。移転先でも地元の方と仲良くコミュニケーションを取りながら、楽しくやっていきたい。自分の麺料理をさらに追求していければ」と意気込む。
残りの営業日は5月21日、29日と6月5日。営業時間は11時~14時30分。東高円寺の新店は6月下旬~7月上旬にオープン予定。