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アイルランド発プログラミング道場の創始者が高田馬場でトークイベント

Bill Liao(ビル・リャオ)さんと集合写真

Bill Liao(ビル・リャオ)さんと集合写真

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 子どもを対象にした非営利プログラミング道場「CoderDojo(コーダー道場)」の公式日本法人「CoderDojo Japan(コーダー道場ジャパン)」(新宿区高田馬場1)が5月18日、アイルランドで最初の道場を立ち上げたBill Liao(ビル・リャオ)さんを招きトークイベントを開催した。

Bill Liao(ビル・リャオ)さんとのディスカッションの様子

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 リャオさんは、オーストラリア生まれアイルランド在住の起業家兼投資家。2011年に当時18歳だったJames Whelton(ジェームズ・ウェルトン)さんから投資の相談を受けたことを契機に、ウェルトンさんとアイルランドのコークで「CoderDojo」を立ち上げた。

 コーダー道場は、創業者が公表する「CoderDojo 憲章」に同意すれば誰でも道場を立ち上げることができ、現在では世界110カ国で2000を超える道場が地域の賛同者によって運営されている。

 イベント会場となった甘露(新宿区西早稲田3)には、各地域のコーダー道場の運営者や参加者など約23人が集まり、中国茶などを楽しみながらリャオさんのスピーチや関係者のショートプレゼンに耳を傾けた。

 リャオさんのスピーチのテーマは、「The 1st CoderDojo and the global vision.(最初のコーダー道場とそのグローバルビジョン)」。共同創業者のウェルトンさんとコーダー道場を立ち上げるに至った経緯と、コーダー道場の理念やルール、そのコミュニティーのあり方などについて英語でスピーチを行った。

 スピーチの中で、リャオさんは、コーダー道場の名前の由来について「最初のジェームズの提案の一つは『土曜日の朝の子どもたちのためのプログラミングクラブ』というものだった。それで私は、私たち家族が通っていた剣道の道場から発想して『コーダー道場』という名前を提案した」と披露するなど、コーダー道場の立ち上げ時期の秘話などを紹介した。

 コーダー道場の取り組みについては、「当初は『会場を無料で提供してもらおうなんてクレイジーだ』と言われた。でも『参加費を支払えないような多くの子どもたちにも学ぶ場を提供したいんだ』と伝えたら、貸してもらえた。それが世界で最初のコーダー道場になった」と話した。

 コーダー道場ジャパンの安川要平代表理事は「世界的なコミュニティーに成長したコーダー道場に日本の文化が採用されたことも、コーダー道場の黎明(れいめい)期から日本でもコーダー道場が始まったことも、非常に幸運だったと思う。コーダー道場では多くの禁止するルールを作るより、一つの推奨するルール『Be Cool!(ビークール)』を採用している。今後もこういった考え方を大切にして、国内外のさまざまな人たちと楽しく続けていきたい」と言う。

 ビルさんのスピーチを挟んで行われたショートプレゼンでは、コーダー道場柏の宮島衣瑛(きりえ)さん、同流山の廣田有里さん、同品川御殿山の木村京子さん、同調布の石原淳也さんが、各道場の取り組みやその特徴などについて紹介。新宿区の最年少区議会議員でIT関係に就職経験がある伊藤陽平さんから、「データシティ新宿」と題し、テクノロジーを活用した新たなまちづくりを推進する「Code for Shinjuku(コード・フォー・新宿)」の紹介などの話題提供もあった。

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