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早大校友会発行の「早稲田学報」で「教授の部屋」公開する特集 ネットで話題に

「早稲田学報」1239号(2020年2月号)の特集企画「教授の部屋」で取り上げられている文学学術院の丹尾安典教授(視覚イメージ研究)の研究室(画像提供:早稲田大学校友会事務局)

「早稲田学報」1239号(2020年2月号)の特集企画「教授の部屋」で取り上げられている文学学術院の丹尾安典教授(視覚イメージ研究)の研究室(画像提供:早稲田大学校友会事務局)

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 早稲田大学校友会(卒業生組織)が発行するコミュニケーション誌「早稲田学報」1239号(2020年2月号)の特集企画「教授の部屋」がSNSで話題になっている。

「早稲田学報」1209号(2015年2月号)から1239号(2020年2月号)までの表紙の一部

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 「早稲田学報」は1897(明治30)年創刊。当初は「早稲田学会」の発行で学術誌の要素が強かったが、1909(明治42)年発行の第171号から発行元が「早稲田大学校友会(以下、校友会)」になり、卒業生の会誌としての要素が強くなっていった。戦時中に発行中止になるも、1948(昭和23)年に復刊し、現在に至る。年6回、毎奇数月15日以降に発行。発行部数は毎号約16万部。読者の約6割が30代以下。

 特集企画は毎号異なり、ジャンルも多岐にわたる。昨年発行分は「ワセダ建築探訪」「WASEDA MODE」「早稲田の映画人」「職人の世界」「早稲田スポーツが好き!」「どうなる?私たちの働き方」だった。特集企画は、校友会の常設委員会である「広報・学報委員会」で協議・決定し、「校友会早稲田学報編集室」が制作する。表紙のデザインも「郵送された際に開封されやすいよう、デザインをインパクトあるものに工夫している」という。

 特集企画「教授の部屋」は、校友会早稲田学報編集室の編集者が、これまでの特集で早大の教授を取材する中で、「教授の研究室の様子に『学問・研究というものの迫力』『人間的な魅力』を感じることがきっかけになった」という。70人以上の教授に「研究室を見たい」と依頼、40人ほどを訪問し、10人の教授の部屋を紹介することになった。自分の部屋が対象外になると「安心した」という教授もいたという。

 当初は各学部から1人ずつ紹介し、13人以上になる予定だったが、情報収集に思いのほか苦労した。各学部事務所の職員でも研究室の様子までは把握しておらず、締め切りが近づくと「『この先生は怪しい』と当たりを付けて依頼していた」という。思い余り、清掃の人に「変わった様子の研究室を知らないか」と尋ね、「個人情報に関することには答えられない」と断られたエピソードも。

 「早稲田学報」1239号(2020年2月号)が1月中旬以降、届き始めると、徐々にツイッターでも話題に。「今月の早稲田学報、教授の部屋特集がずっと手元に置いておきたい特集だった。」「今回の早稲田学報、かなりインパクトのある特集でとても良かった。」「すごいな、早稲田学報の『教授の部屋』。自分が小モノというのを実感する。そして、退職時にどうするんだろうか?と人ごとながら心配したり。。。」「今月の早稲田学報、教授の部屋特集がめちゃ面白かった。何もなかったり物で溢れてたり、いろんな部屋がある。」(以上、原文ママ)など2月5日時点で70以上ツイートされ、中には4000近くリツイートされるツイートもあった。

 校友会早稲田学報編集室で今回の特集を担当した編集者は「『教授の部屋』のような特集が話題になるのが『早稲田らしさ』なのかもしれない。早稲田大学の先生方の魅力を伝えたいという思いで取材、編集に当たったが、ほとんどの先生が『渋々取材に応じた』という状況で、迷惑を掛ける結果になったらどうしようという恐怖もあった」と振り返る。

 「そのため、SNSでの評価には安心した。読者から『このような先生方がいる早稲田に通っていたことを誇りに思う』という内容の感想のメールを頂いたときは、すぐに先生方に報告をした。今後も『早稲田学報』の特集企画に期待いただければ」と話す。

 「早稲田学報」は、年間5,000円の校友会費を納入する校友(卒業生)に送付されるほか、文禄堂早稲田店(新宿区馬場下町)、早稲田大学オフィシャルグッズショップのUni.Shop125、早稲田大学歴史館、早稲田大学生協コーププラザブックセンター(以上、西早稲田1)、同理工店書籍部(大久保3)、同戸山店(戸山1)、同所沢店(所沢市三ケ島2)、早稲田大学校友会ウェブサイトで購入できる。価格は1,000円。

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