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伝説のワセメシ「メーヤウ」の激辛カレー、元常連早大生の情熱で復活

高橋忍さん(左)、高岡豊さん(中央)、高師雅一さん(右)

高橋忍さん(左)、高岡豊さん(中央)、高師雅一さん(右)

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 2017(平成29)年に閉店した激辛エスニックカレー専門店「メーヤウ」早稲田店の味を引き継ぐ新店「早稲田メーヤウ」(新宿区西早稲田2)が、ファンらが手掛ける復活プロジェクトにより7月4日にオープンした。20人以上が開店前から行列を成し、100食が2時間で完売した。

「早稲田メーヤウ」開店前の行列

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 「メーヤウ」早稲田店は1997(平成9)年にオープン。当時、まだ珍しかったエスニック風の激辛カレーが人気となり、早大生をはじめ多くのファンを獲得。多い日には1日に300食以上を提供する人気店となったが、2017年3月、突然の一時休業から再開することなく閉店した。

 メーヤウ復活プロジェクト発足のきっかけとなったのは、2018(平成30)年、早大キャンパスで開催された商店街主催イベント「早稲田地球感謝祭」。元メーヤウアルバイトOB・OGが元店長の高橋忍さんと行ったキッチンカーによる「メーヤウカリー」の1日限定販売だった。

 この日、集まった元スタッフや常連客の多くが「メーヤウ復活」を切望。高橋さんは「やるんだったら手伝いたいと言ってくれた人がたくさんいた」と当時を振り返る。

 「早稲田メーヤウ」の運営会社社長となった高師雅一さんは、高橋さんと面識はなかったものの、卒業後も毎週「メーヤウ」に通うファンだった。イベントの様子を見て、なんとかメーヤウを復活させたいという思いから高橋さんに連絡を取った。

 店長を務める高岡豊さんも、早大在学中からのメーヤウファン。同イベントでは、「作り方を教えてほしい」と高橋さんに持ち掛けたという。高岡さんは、昨年度まで中東研究機関「中東調査会」で主席研究員を務め、イスラム過激派に関する著書も多数ある中東問題の専門家。この時の会話が後に、高岡さんが勤務先を退職して店長となるきっかけとなる。高岡さんは「当時、いろいろな意味で限界を感じていたこともあり退職には何の迷いもなかった」と振り返る。

 イベント後、熱烈なファンたちによる復活プロジェクトが発足する。高橋さん監修の下、高円寺の間貸しカレー専門店「豆くじら」を間借りしての限定営業や期間限定通信販売などを行ってきた。

 2020年2月には、実店舗開店のためのクラウドファンディングを開始。開始当日に目標金額を達成し、最終的に312人の支援により4,279,110円の資金を集め285%の達成率を記録した。

 高岡さんは「古くからのファンの人から、『これはメーヤウのカレーとは違う』と思われることに一番プレッシャーを感じて恐れている。『メーヤウ』の味を知らない現役の早大生には、自分たちのように学校には行かなくても『メーヤウ』には行くというくらいのファンになってもらいたい。高橋さんの監修の下、開店までに1200食以上のカレーを作ってきた。月並みなことしか言えないが、皆さんの期待に添えるよう頑張りたい」と笑顔を見せる。

 東京都で新規感染者が増えている状況を考慮して、感染拡大防止のため、しばらくはテークアウトとウーバーイーツのみでの販売し、店内での飲食提供を開始する日は未定。支払いも現在はペイペイでの決済のみ。

 カレーは「チキンカリー」(1,000円)、「ポークカリー」(1,200円)の2種類。そのほか、カレーにかけるメーヤウ特製「プリックナンプラー」(100円)、メーヤウ特製「ラッシー」(350円)を用意する。

 営業時間は11時30分~(売り切れ次第閉店)。当面の間、火曜、金曜、土曜のみ営業。

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