早大のサークル「理工展連絡会」が早稲田理工の学園祭「第67回理工展」をオンラインで開催すると8月4日に発表し、23日に参加団体の募集を始めた。
子どもたちからも親しまれている「理工展」の公式マスコットキャラクター「矢口くん」
早稲田大学の基幹・創造・先進の3つの理工学術院の拠点である西早稲田キャンパス(新宿区大久保3)で例年11月初旬に開催される「理工展」。昨年の「第66回理工展」は、レッツエンジョイ東京が主催する首都圏の学園祭ナンバーワンを決めるコンテスト「学園祭グランプリ2019」において4位に選ばれていた。
例年は模擬店や展示、中庭に設営するステージでのパフォーマンスのほか、研究発表や講演会、参加型実験企画などの科学を体感できるイベントを展開する。小学生などを対象にした実験や教室が人気で、毎年多くの親子連れが訪れることも特徴。2003(平成15)年に登場した公式マスコットキャラクター「矢口くん」も子どもたちから親しまれている。
新型コロナウイルス感染症拡大を受け、4月から理工展連絡会内部、大学側と意見交換や調整を続けてきた。感染拡大防止のために、キャンパス内に来場者を入れず、初となるオンライン開催で実施することにした。早稲田キャンパスの学園祭「早稲田祭」と同じ日程で、11月7日、8日に開催する。開催時間は9時~20時(ライブ配信は10時~19時)。
今年のテーマは「Magic Hour(マジックアワー)」。理工キャンパスを魔法の世界観に染めることで来場者に「魔法の時間」を過ごしてもらいたいという思いと、夕暮れの空色がほんの数十分間変化する、世界が最も美しく見える時間である「Magic Hour」を1年間のたった2日だけの特別な時間として体感してもらいたいという思いを込めた。
オンライン開催は、理工展ホームページと公式アプリで行う。参加団体は、それぞれに記事ページが用意され、文章や画像、動画を掲載することができる。さらに5つまでの「補足動画」、外部サイトやSNSへリンクする「ハイパーリンク」、理工展連絡会のユーチューブアカウントを使用する「ライブ配信」、PDFファイルを配布できる「ファイル配布」、選択式のクイズを掲載する「クイズ」の5つのオプションを選ぶことができる。
例年開催している飲食物を提供する模擬店企画とパフォーマンスを行うステージ企画は行わない。小学生向けの実験や教室は多くの人が参加することもあり、例年混雑している。「参加者全員が最前列で企画に参加している気持ちになれるのがオンラインの良いところ。遠方の人にも参加してもらえるチャンスとも捉えている」(理工展連絡会)という。
「第67回理工展」代表の船坂駿太郎さんは「今年はキャンパスで来場者の方々と直接的な交流を行うことができず、普段の学園祭での当たり前が失われてしまった。しかし、そんな状況で『どのように理工展を楽しんでもらうのか?』『どのように科学の面白さや神秘に触れてもらえるのか?』。今年だからこそ向き合うことになった難題への挑戦を楽しみにしていただければ」と呼び掛ける。