高田馬場の「そば居酒屋 太閤(たいこう)」(新宿区大久保3、TEL 03-3207-6868)が、キッチンカーを手作りして、日本酒の移動販売を始めた。
「そば居酒屋 太閤」のキッチンカーの初稼働 「香音里~Kori~」にて
同店は常時50種類以上の日本酒を用意し、日本酒に合うつまみやそばを提供する、2020年10月13日で5周年を迎えたそば居酒屋。蔵元を招くイベントなどを定期的に開いており、遠方からも熱心な日本酒ファンの来店があるという。
春先以降の新型コロナウイルス感染症の影響下で、新規事業としてキッチンカーでの日本酒の移動販売を始めることを決めた。店主の國井勇司さんは「コロナの影響は、まだしばらく続くと考えている。ここで何か新しいことにチャレンジできないかと考える中で、日本酒が飲めるキッチンカーがあったら面白いなと思ったのがきっかけ。できるだけコストを抑えるため、スケルトンのトラックをリース契約し、保健所の許可が取れる仕様まで、試行錯誤しながらDIYで設備を作り込んだ」と振り返る。
日本酒は、たかちよ、結(ゆい)、花陽浴(はなあび)、新政(あらまさ)など、日替わりで約20種類をそろえ、通常90ミリリットル500円から提供する予定。季節やイベントに合わせたつまみも工夫するという。
國井さんは「キッチンカーは言ってみれば『出張太閤』、これまで店舗で培ってきた人のつながりがあってこそのチャレンジ。いろいろな場所に出向いていくことで、日本酒が好きな人の輪をさらに広げたい。蔵元さんとのコラボレーションイベントなども行い、若い人たちが日本酒のファンになるきっかけもつくっていく。不安もあるが、諦めず継続してやっていきたい」と笑顔を見せる。
初稼働となった10月24日の神楽坂 多目的レンタルスペース「香音里~Kori~」での出店では、15種類を1杯(60ミリリットル300円)または飲み放題で提供した。ものまねタレントのリトル清原さんもお祝いに駆け付けたほか、常連客や住宅街の路地を通り掛かる人が立ち寄るなどしてにぎわった。
初日について國井さんは「オープンイベントということもあり、多くの人に来ていただいた。日本酒のキッチンカーという新しい試みへの興味と外飲みという環境が来店動機になっているのでは」と話す。
現在、10月27日16時~22時「下北線路街 空き地」、11月7日、8日「よさこい祭り」(お台場)の出店が決まっている。そのほか、下北沢のほか門前仲町で定期出店の予定がある。