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早大で「早稲田映画まつり」 「コロナ禍をも利用して新しい試み、挑戦を」

昨年行われた「第32回早稲田映画まつり」の様子(提供:早稲田映画まつり実行委員会)

昨年行われた「第32回早稲田映画まつり」の様子(提供:早稲田映画まつり実行委員会)

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 「第33回早稲田映画まつり」が12月19日・20日、早稲田大学小野記念講堂(新宿区戸塚町1)で開催される。

新人賞を受賞した「おかえり」(監督:ジェフリー・ローさん)のスチール写真

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 早大生または同大サークル員が製作した学生映画のコンペティションやゲストを招いて講演、トークショーなどの企画を行う学生映画祭。一昨年までは大隈記念講堂で開いていたが、昨年は大規模天井耐震改修工事中のため、小野記念講堂で初めて開催。機材や観客席の配置などがより適していることが分かり、今年も小野記念講堂で行う。

 主催の「早稲田映画まつり実行委員会」には、同大の「映画研究会」「映画制作グループ☆ヒグラシ」「映像製作集団浪人街」「シネサイクル叛頭脳」「CINEMAX SIDEVARG」「シネマプロダクション」「稲門シナリオ研究会」の7つの映画サークルが参加している。

 コンペティションは、「一般部門」と学部1年生が監督の作品を対象とした「新人部門」に分かれて審査が行われる。今年は23本のエントリーがあり、一般部門では、「海へ」(監督=尾崎行丈さん)、「PLATONIC」(小野遥香さん)、「頭が破裂しそう」(田口慧震さん)、「(Instrumental)」(宮坂一輝さん)、「ノスタルジック・パーガトリー」(冨岡利彩さん)、「あなたのかわりに」(山下涼さん)の6本がノミネート作品に選ばれた。新人部門では「おかえり」(Jeffrey Loさん)が新人賞を受賞した。

 今年の特別企画として、早稲田の7つの映画サークルが完全リモートで制作した短編映画と現役早大生を1人以上含むアーティストから募集したオリジナル楽曲がコラボした作品を上映する「+Music Remote Short Film Project」を行う。企画は早稲田大学の音楽レーベルサークル「Waseda Music Records(ワセレコ)」とのコラボ。12月12日から19日までユーチューブで先行公開している。12月19日の上映会でも上映する。

 特別企画の上映作品は、「銀の脚」(音楽=彩菜さん、制作=映画制作グループ☆ヒグラシ、監督=ジェフリー・ローさん・田口慧震さん)、「僕はいつも忙しい」(フリコニー、シネサイクル叛頭脳、資野亮太さん)、「二人のノスタルジー」(Garinさん、映像製作集団浪人街・稲門シナリオ研究会、茂野そらさん)、「Twins」(Khaki、シネマプロダクション、竹田夏生さん)、「トマトとトマト」(ニノチカ、映画研究会、冨岡利彩さん)、「ヒーロー」(The Sleepy Lovers、CINEMAX SIDEVARG、大西千夏さん)の6本。

 招聘(しょうへい)作品として、全国の大学生が外出自粛期間中に制作した1分以内の映像作品を完全リモートで1つのオムニバス映画にした「突然失礼致します!」の特別編集版を12月19日に上映する。映画監督で原案を出した村悟さん、総監督の熊谷宏彰さんが登壇するトークイベントも同日行う。

 20日には授賞式とゲスト審査員の映画監督・池田千尋さん、映画美術監督・稲垣尚夫さん、ドラマ監督・演出家の河原瑶さん、映画監督・草野翔吾さんのトークセッションを開催する。一般部門ノミネート作品、新人賞受賞作品は2日間に分けて上映する。

 「第33回早稲田映画まつり」の実行委員長・芦谷正佳さんは「今年はコロナの影響もあり、映画まつりの運営だけでなく撮影そのものが難航することもあった。撮影のオンライン化や、配信の実施など、コロナ禍に適応してきた。審査のオンライン化や配信の実施など、今年が初の試みもあった」と振り返る。

 「作業内容の改善や配信等の新しい試みの中には、コロナが収束した来年以降にも引き継がれるものがあるだろう。『コロナ禍だから規模縮小は仕方ない』ではなく、『コロナ禍をも利用して新しい試みに挑戦する』早稲田映画まつりを楽しんでいただきたい」と呼び掛ける。

 途中入退場可。入場無料。新型コロナウイルス感染症対策として、定員の200席から4分の1の入場制限を行い50席で実施する。12月27日には上映作品と当日の様子をオンライン配信する。

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