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早大発ベンチャー「東京ロボティクス」が3次元カメラ 「ロボットの手先に最適」

東京ロボティクスが発表した3次元カメラTorobo Eye「SL40」

東京ロボティクスが発表した3次元カメラTorobo Eye「SL40」

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 早稲田大学発のロボットベンチャー「東京ロボティクス」(新宿区山吹町)がセンサー事業に進出し、第1弾製品として3次元カメラTorobo Eye「SL40」を1月15日、発表した。

東京ロボティクスが発表した3次元カメラ「SL40」のデモの様子

 東京ロボティクスは2015(平成27)年設立の早稲田大学発のベンチャー企業。早稲田大学菅野重樹研究室で蓄積してきた技術をベースにし、柔軟関節アームや双腕人型ロボットの実用化を目指している。昨年1月にはヤマハ発動機と技術提携契約を締結、2億円の資金調達を行っていた。正社員11人、非常勤・インターン22人。創業から6期連続黒字も特徴。

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 新製品のSL40は、カラー画像、深度画像、3次元点群を取得できる産業用3次元カメラ。あらかじめ設計したパターンを照射し、そのゆがみを検出することで奥行きを計測する「Structured Light方式(アクティブステレオ方式)」を用いる。

 協働ロボットの手先、双腕ロボットの頭部に取りつけることで、組み立てやピースピッキングのような、対象物を認識して動作するというタスクをこなす自立作業ロボットが構成できる。人と同じ環境で作業する協働ロボットには機動性が求められ、固定設置のカメラではなくロボット自体にカメラを付ける必要があり、そのニーズを狙う。

 特徴は、手のひらサイズで460グラムと軽量のため、ロボットの手先への取り付けに最適なこと、「業界最速クラス」という10fps、奥行き計測のバラツキ誤差0.06ミリメートル、奥行き画像とカラー画像の同軸撮影でズレが生じずAI連携が容易な点という。東京ロボティクスの坂本義弘社長は「精度がそこそこで、値段が手頃なカメラが存在していなかったため、自社でビジョンセンサー開発に着手した」と話す。

 10fpsという業界最速クラスの情報処理速度でありながら、精度を保つことができるため、高品質なデータを取得できることが特徴という。投影する光の色が変更できる仕様も組み込まれており、認識する物体の色と投射する色を合わせることで、より高品質なデータが得られる工夫もされている。

 カメラヘッドとカメラコントローラーの間はUSB3.0と電源ケーブルで接続する。カメラコントローラーとPCをイーサネットケーブルで接続することで、距離の離れたPCとの接続も可能にする。想定価格は100万円~130万円(税別)。2月下旬から出荷を予定し、1年目50台、2年目100台以上の出荷を計画している。SL40のほか、より広範囲、高速、高精度の据え付け型のカメラも開発している。

 東京ロボティクスの坂本義弘社長は「SL40の制作は1年と9カ月前から始まり、開発主任の岡が全精力を傾けて制作。プロダクトマネージャーの川西が加わり磨き上げて、製品化に至った。今回、発表できることを非常にうれしく思う」と話す。

 事前予約制で2月16日~18日に東京ロボティクスでデモを実施するほか、3月9日~12日に開催される「FOODEX JAPAN 2021」(幕張メッセ)に出展する。